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zoom RSS 再び共同連の『就労継続支援事業への提言』(及び『提言について』について

<<   作成日時 : 2006/02/27 23:49   >>

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一つ前のブログの記事で共同連の「就労継続支援事業への提言」についての印象評価だけを書いたことを自分で勝手に反省して、もう少し本文もたくさん引用しつつ、できるだけちゃんとしたコメントを書こうと思う。
=====


2005.2.14付けの「就労継続支援事業への提言」は4項目。
PDFでは、この4項目が図説してあるが、ここではテキストだけを抜き出す。

==以下、引用==
http://www.gambatta.net/kyoudou/image/teigen0502.pdf のPDFファイルから

1.名称について
就労継続支援事業(雇用型)→社会的事業所と呼称すること

2.人数について
営業職員等の従業員と障害者従業員と併せ20名以上の最低人員を10名以上とすること

3.応益負担について
雇用されて働く障害者から利用料を取ることはとんでもない話である。これまでの福祉工場には利用料などという考え方すらなかった。しかしながらあくまで全てを個別給付で行うとする以上、就労継続支援事業(雇用型)にも応益負担の導入が避けられない。
そこで労使協定において利用料免除をすることで障害者の負担をなくす必要がある。同時にそのことで事業者に入ってくる支援費が減額されることのないような補給の仕組みや加算の仕組みを講ずること。

4.仕事保障について
労働法規を適用した就労を保障するために仕事の確保は絶対に欠かすことができない。事業所の側での創意工夫や努力も不可欠であるが、公的機関による随意契約を積極的に締結できるような仕組みを講ずること。

==提言の引用、ここまで==


この提言の内容だけ見ると特にコメントが必要なものとも思えないが、PDFファイルでこの文章に続けて書かれている「就労継続支援事業への提言について」という文章は自立支援法における継続就労支援施設の体系の問題をかなりラディカルに批判している。



==以下、「就労継続支援事業への提言について」から1項目ずつ引用する==

1.名称について
最初に提示された要支援障害者雇用事業の名が改められたことはよいが、就労継続支援事業の中に雇用型と非雇用型がおかれるということになると、就労もしくは就労継続なるものの意味が全く意味不明なものとなってしまう。これまで、使われてきた福祉的就労とほとんど同義的な名称でしかなく、単なる看板の置き換えでしかなくなってしまう。
一般就労と並ぶ就労形態として雇用型が位置づけられるならば、雇用型と非雇用型は明確に別事業としての名称を有するべきである。これから多いに発展させるべき新事業として就労継続支援事業雇用型を位置づけるならば、それに相応しい新名称を付すべきである。
既に滋賀県でも使用されている社会的事業所は、営利を目的とする一般企業に対し、同じ事業所ではあっても障害者参加という社会的目的を有するものとして命名されている。これからの障害者就労の新時代を形成していくためにも「社会的事業所」という名称はぴったりである。
そもそもこの事業を一般就労が困難な障害者を雇用するためのより敷居の低い雇用形態として考えていることに問題がある。一般就労できない障害者がそれを可能にするためには2つの努力が必要である。一つには送り出すシステムや試みを強化することであり、もう一つには受け入れやすい企業を増やしていくことである。だから前者の方法が就労移行支援事業なら後者の方法としてこの事業をもっと位置付け直す必要がある。
グランドデザインの就労継続支援イメージには「通常の企業で雇用されることが困難な障害者を雇用するとともに職業遂行を支援し、職業能力の向上を図るための訓練を行う事業・障害者ごとに作業能力等が向上するよう支援計画を策定し、職業能力の向上のための訓練を実施する」とある。これでは従来の授産施設のイメージと全く変わりがない。またこの事業で訓練をして一般雇用に送り出すとでもいうのだろうか。
一般企業の中で障害者雇用を維持するより困難なこの事業をやりながら障害者を一般企業に送り出す事業をやるべきと考えているなら、何も現場をわからない人間の考えることである。一般就労への移行支援は就労支援事業に任せ、障害者は選択的に一般就労かこの事業を考えることができるようにしなければいけない。
その意味で就労継続支援を訓練等給付の中に位置付けることは間違っている。就労継続支援は就労の一形態であり、就労に向けた訓練などではない。

==提言についての1項目目の引用ここまで==

 提言の1項目目の要求は項目だけ見ると、名称の変更だけを要求しているように見えるが、この「提言について」を読むと、厚生省が提案している継続就労支援の体系そのものを否定していることが読み取れる。
 継続就労であるのにそれは雇用ではないという矛盾をここで的確に批判していることに注目したい。これこそを明確に言い切るべきだったのだと、ぼくは思う。そこについて、ぼくがこの間、書いてきたものは、福祉工場がこれからどうなるということに気をとられすぎて、見方が曇っていた。そう、継続就労であるなら、それは雇用と位置づけ、すべての労働者の権利が付与されなければならないはずだ。そこをするっと通り抜けて、現状の施設体系にあわせるかのようなやり方はおかしい。こここそがラディカルに変革されなければならないところだと、まずは主張しておきたい。
 というように、この主張がまず置かれるべきなのに、どうして、その問題が要求項目では名称の問題に矮小化されてしまったのかが不思議。

 そして、この項目に書かれている「 一般企業の中で障害者雇用を維持するより困難なこの事業をやりながら障害者を一般企業に送り出す事業をやるべきと考えているなら、何も現場をわからない人間の考えることである。」という部分。現場感覚としてはよくわかる。「そんなことできるかよ」というのがぼくの職場の大方の反応でもある。しかし、ここはチャレンジしてみる必要があるようにも思える。このような就労形態から一般就労の道が開かれていなければならない、このような就労形態を閉じたものにしてはならないという思いがあるからだ。しかし、そのためには専用の人員配置も必要だろうし、そこで有力な訓練された労働力を失うことになる事業所へのフォーローの体系も必要になるだろう。また、一度は一般就労したものの、弾き返された障害者が働く場があってもいいように思う。



長くなったので、今日はここまで
「提言について」の2以降については、また書きます。




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