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zoom RSS 「企業的な社会、セラピー的な社会」(小沢健二)メモ

<<   作成日時 : 2007/05/17 07:25   >>

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先日のブログに「うさぎ!」の紹介を少しだけ書いた。

ここでも紹介したのだけれども、ちょっと詳しい紹介は以下にある。
「attacこうとう」のブログで
「オザケン、うさぎ、そして灰色 --- うん、まあでも、人びとは勝つよ。」という、けっこう長い引用などを含む紹介をIくんが書いてくれてる。

この「attacこうとう」のブログで紹介されている

社会臨床雑誌第14巻第3号(2007-03-11発行)
気流舎で購入。
さすが気流舎! ちゃんとこの超マイナーな雑誌を仕入れてくれてる。はじめは、この表題の文章だけ近所のコンビニでコピーさせてもらおうかと思っていたんだけど、見てるうちに欲しくなって2000円も出して、この薄っぺらい雑誌を購入。

んで、この雑誌に掲載されている表題の文章「企業的な社会、セラピー的な社会」を読んだ。

雑誌紹介サイトに掲載されているこの雑誌の「はじめに」には以下のような紹介
==
小沢さんは、アメリカ合衆国で暮らしながら、南米ほかの各地を訪ねて、体験と思索を重ねておられるが、今回は、「企業的な社会」では、気づかれないで人々の心をたくみに操る「セラピー的な社会」になっていることを物語風に活写している。
==

なかなか書かれない本当のことが書いてある。そして、「そうだよなぁ、ぼくもだまされてたなぁ」と思えるところもいくつかある。
例えば、『環境にやさしい車』の話。
==
 ピカピカの新しい車体を作るには、大量の環境汚染が必要です。…。
 自然が減って、ごみが増えます。 
「エコ・カー」がもし、「車体は古い車のものをそのまま使って、エンジンだけを取り替える」ならば、まだ少しはわかりますが、…
 「…人びとに本当のことを考えさせないように、世の中を『イメージ』で埋めつくしいるからね。買う人たちだって、本当のことを考えることが許されていたら、『車に乗らないようにしよう』とか『これ以上世の中に、車を増やさないために、もう車を買うのはやめよう』とか『自転車に乗ろう。それか、馬に乗ってみるのはどうだろう』とか思うかもしれない。」

「…。『世界中の車の台数を減らす国際条約』なんてものも結ばれない。『環境にやさしい車』を買うっていうのは、現実には、『今まで乗っていた車に加えて、この星の上にもう一台車を増やす』ってことなのに、そんな当たり前のことも、『豊かな』国々の人たちには考えられなくなってる。

 きららが眉をあげて、「それに、車社会って、車だけでできてるわけじゃない。アスファルトで舗装された道路や駐車場が、どんどん星の表面を覆っていく。その下には虫がいて、花の種が眠っていて、地下水が流れているのに」と言います。「夏に土の道を歩いて来て、アスファルトで舗装された道路に足を踏み出す。空気がむわぁーっと熱くなって、息が苦しくなる。あんなに気温に影響する、水の流れに影響する、車社会が生み出す大問題なのに、『アスファルトで舗装するのはやめる国際条約』ってのは聞かない。そんな条約は、建設業界が許さない。
 「それなのに、『環境にやさしい車』。やさしくないよ。全然。また一台増えてんだよ、車。」

===

 確かに車がなければ、とーっても不便で生活するのが難しいというような地域は少なくない。しかし、これも作られているわけだ。車がなくても生活できてきたコミュニティは壊され、車がなければ生活できない社会が作られていく。地域のお店はつぶされ、巨大な駐車場を併設したショッピングモールに人が集まり、残ってがんばっている店はまたつぶされていく。

 そして、間違いなく車が便利なことはある。その便利な車が欲しいという連れとの小さなコンフリクトは続く。

 そういえば、その昔カローラUのCMやってなかったけ>オザケン。そう、人は変われるんだよね。

ちなみに、この車の話の途中にFAXの話がでてくる。
==
 古い製品をなおすことは許されません。ファックスの機械が壊れてなおそうとしても、「新しい機械を買ったほうが安いよ」と言われてしまいます。
 本当は「新しい機械が安い」のではなくて、「新しい機械を売って、古い機械をごみにするために、修理代が高く設定されているだけ」なのですが、それに負けずに「俺はこれ以上ごみを増やしたくないから、新品を買うより高いお金を払っても、今のファックスをなおすのだ」という人は、まあ、滅多にいません。

==

ぼくもこれとまーったく同じ経験をした。そして、意地で滅多にいないひとりになった。いまでも使ってるこれに特に愛着があるわけでもないし、ゴミを増やしたくないという強い意志があったわけでもないんだけど、「買ったほうが安いですよ」っていうのが、なんかいやだったんだよね。
 職場での印刷や製本の機械はさすがに、全部新品にしろとはなかなか言われないけれども、電気関係の箇所が壊れると、たいがい10万円近くもするユニットごとの交換となる。いつもユニットの中が全部壊れてるわけじゃないんだから修理してよ、言うのだが聞いてはもらえない。

====



それから、以下も気に入った部分

==
 …。社会を考えたいなら現実を見ようよ。人の心なんて、まったくわからないものを覗きこんだり、『それが現代人の習性なのだ』なんていうぼにゃりとしたことを、ぼんやりと空想するのは止めようよ。」
 「そうやって空想しているあいだにも、人びとは巨大な『エコ・ツーリズム』の地域開発のために、何千年も住んできた土地から追い払われる。役にも立たないダムが、建設会社や銀行が儲けるために建てられて、人びとがブルドーザーで土地から追い払われる。いわゆる『貧しさ』が、『貧しさを救おう』という名前のもとに、どんどんつくり出される。その世界に疑問をもって、痛みを感じる人たちは、セラピーに行かされる。痛みを感じない人たちは、ショッピングに行かされる。痛みを感じて、『灰色を倒そう!』と立ち上がったら、月のおへその国の先生たちみたいに、逮捕されて、人里はなれた刑務所で、拷問され続ける。」
 …。
 「社会について、賢い人たちが、難しそうな題で、難しそうな文章を書く。難しい言葉を知っているんだと思う。そんなのはわかっているから、示さなくてもいいよ。もし、そんなに難しい言葉が良くわかっているんなら、あたしたちみたいな人にもわかる言葉で文章を書いておくれよ。そうじゃなかったら、きっと本当は、世の中なんてどうでもいいと思っているんだよ。」
「意味があることは、簡単な言葉で言っても、意味があるし、面白い。社会に対して本気なら、難しい言葉を使う前に、『待てよ、本当にこの難しい言葉を使わないと説明できないのかな?』と考えてみればいい。他の言い方がないか、探してみればいい。『ハビトゥス』とか『関係性』とか『マルクス主義史観』とか『弁証法的』とか、肝心の言いたいことが、わからないよ!少なくともあたしには、何を言ってるのかさっぱりわからない。

===

面白くて、どんどん紹介したくなって、タイプし始めると終わらない。

で、この文章、最後に参考文献が11p分もあげてあるのだけれども、ほとんどが基地帝国の言葉の文献。そこには絵本の国のことばに翻訳してある本もあるんだけど、それはあまり紹介していない。


Iくんも紹介しているけれど、小沢さんは
==
この文章は、雑誌『子どもと昔話』に連載中の「うさぎ!」の、連載本編では語られていない一場面です。よろしかったら、どうぞ「うさぎ!」のほうもご覧になってください
==
と書いている。



今日も時間切れで中途半端だけど、ここまで。



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内 容 ニックネーム/日時
はじめまして。
小沢健二さんの『環境にやさしい車』について文章が、とてもわかりやすく車を取り巻く環境を述べていると感じましたので、無断で失礼ですが、その箇所を転載して紹介をさせていただきました。
このブログ記事からの転載という但し書きとURLも明記させていただいています。(もし迷惑なようでしたら削除致します)

転載先。
mixi内のコミュニティ「車社会を否定したい人々」内の掲示板にて。
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=20244568&comm_id=698310
TSUYATSUYA
URL
2007/07/02 00:33

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