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zoom RSS 「障害とは何か」読書メモ(2)

<<   作成日時 : 2007/07/24 01:00   >>

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 ちょっとハメラレたような感じもあるが、っていうか勝手に勘違いして、この本に関する土曜日の研究会の司会の役が回ってきた。というわけで、最後まで読むことに対するインセンティブがあがる。そして、読まざるを得ない状況に追い込まれた。久しぶりにちょっと背筋を伸ばさないと読みつづけることが困難であるような本を読み終えようとしている。(まだ5章が始まったばかりだけれども)

とりあえず、ここまで読んだところで
==
「障害とは何か」読書メモ(1)
==
の続き。
こんな本のコメントを書くのはけっこう勇気がいる話なのかもしれないが、とりあえず、ぼくは怖いもの知らずの強さで書いてしまおう。



「第1章 ディスアビリティ理論の現在」について

まず最初に社会モデルの積極的な意義が確認される。
同じことは、倉本さんもどこかで似たようなことを書いていたと思うのだけれども、この章の註1に以下のように書いてあることに深く同意
==
・・・。しかし、本書ではより広範でラディカルな社会変革を志向する理論的・実践的枠組みとしての「社会モデル」の潜在力に注目しており、その限りで「社会モデル」は障害学全体を通底する認識枠組みであると理解する。
==

とはいうものの、この本で、展開されている従来の社会モデルに対する評価はとても厳しい。コテンパンという感じさえする。しかし、前提として社会モデルがこのような力を持っているということをちゃんと抑えながら読むことがとても大切だと思う。

この本、註も見逃せないと思うのだが、この1章の註2では社会モデルの対概念について言及される。

これについては、ぼくも先日のエントリーで少しだけ言及したばかりだ。


依存症問題での社会モデルと医療モデル
ちょっと補足して、再度掲載。

======
ギャンブル依存症に関してはワンデーポートという日本で唯一の回復のための施設がある。ここで行われていることは、ワンデーポートのウェブサイトでは以下のように紹介されている。
===
入寮施設もあり、全国各地から利用者が集まっています。
 ワンデーポートでは、借金問題や仕事よりも、強迫的ギャンブルからの回復を優先するよう提案しています。
 強迫的ギャンブルはギャンブルという行為自体や借金が問題視されていますが、本質的な問題はギャンブルに依存しなければならない生き方や考え方にあります。1日3回のミーティング(グループセラピー)で、ギャンブルにとらわれたために歪んでしまっている価値観や人生を見つめ直し、ギャンブルを必要としない新しい生き方を学びます。
===
 「社会モデル概念に基づく施設での治療と回復の実際」とは、おそらく、こういうことを指しているのだろう。そこには確かに、精神病院などの医療機関での医療行為を通した回復のプロセスとは異なるプロセスがある。医療モデルとは異なるモデルに基づいている。繰り返されるグループミーティングの中で強迫的なギャンブルに取り込まれた自分を再確認し、12ステップと呼ばれる手法を基本にして、数年かけて、強迫的ギャンブラーからの回復を図っていく。医療ではなく仲間との関係性の中で、治癒することはないが回復はできるというギャンブル依存症からの回復のプロセスが形成される。それを社会モデルと呼ぶことはありえる。ただ、このように呼んでしまうと、ぼくが今まで理解してきた「障害学における社会モデル」とは微妙なずれが生じるように思うわけだ。そのずれをいまは、うまく言説にできないのだけれども。

社会モデルにおける象限図を考えてみる。

縦軸の上下にに(非医療的)社会モデルと医療モデルを置く。
横軸の左右に(非個人モデル的)社会モデルと個人モデルを置く。

こういう四つの象限を構想することが可能なのかどうか。もう少し考えてみたいと思う。
=====

つまりぼくはここで、「(非医療的な)社会モデルであり、かつ個人モデル的な領域」というような象限が存在しえるのではないかと考えている。社会モデルを対個人モデルという直線的な関係で把握するのではなく、このような形で平面的な広がりをもった概念として、位置づけることも可能なのではないだろうか。。


しかし、この1章の註2では以下のように書かれている。

===
・・・本書では社会モデルの対概念としては「個人モデル」が適当であり、「医療モデル・医学モデル」はその医療化の側面に照準したものだとするオリバーの見解を基本的に支持する。・・・
===

基本は確かにこうかもしれない。しかし、社会モデルについての上記のとらえかたもまた、違う広がりを提起しえているようにも思う。

と、こんな感じで読書メモを書き始めたら、註ふたつにコメントをして、こんなに長くなってしまったので、とりあえず、今夜もここまで。






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