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help リーダーに追加 RSS 「平和に挑む芸術家たち」1月5日付け東京新聞

<<   作成日時 : 2008/01/14 01:23   >>

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今朝(1月13日)の東京新聞の紙面批評を田口ランディさんが書いている。見出しは「うれしい記事 考えたい記事」。その冒頭にうれしい記事として、紹介されているのが、1月5日付け東京新聞の芸術面の「平和に挑む芸術家たち」という世界アーチスト・サミットの紹介記事。

ぼくはそれを見落としていたので、あわてて新聞袋からひっぱりだしてみた。なんと、最後の方には丸木美術館の企画展の紹介まででていた。以下に、少し紹介。


2本あるこの報告を書いたのは、このサミットの議長でアーチストで東北芸術工科大学副学長の宮島達男さんと稲葉千寿さん。

2005年に続く第二回のこのサミット(12月1〜2日)について、宮島さんは以下のように説明する。
===
 このサミットは、世界が抱えるさまざまな問題、例えば戦争や貧困、飢餓、環境、人口などを、どうしたら解決できるかという難問に挑み、芸術家たちが、その豊かな創造力で解決案を提起し合うという会議だ。(略)この危機的状況を前に、次代を担う若者たちの間では「金さえあれば」という享楽主義と「どうせ何をしたって変わらない」という無力主義が広がってしまっているように見える。
 こうした状況を変え、次世代に希望を贈りたい。そのためには、難解で、興味をそそらない理論的な話ではなく、もっと人々の魂に訴え感動で動かす直感的な話でなければならないと思い、感性豊かな芸術家の力を結集していこうと考えてきた。
===

もちろん、享楽主義と無力主義が広がっているのは若者の間だけではない。そんなことは宮島さんはわかった上で、次代を担う若者たちに期待を寄せるからこそ、こんな書き方になるのだろう。(若い人が読んだら憤慨するかもしれないけど)

そして、宮島さんはこの報告の結語部分で以下のように書く。

===
・・・本物の芸術家には、創造力と想像力が具わっている。想像力とは他者を想い、他者の痛みまでも解ろうとする力のことだ。世界の危機を救うにはこの想像力は欠かせない。その事をサミットの芸術家たちは見事に示してくれた。それこそ、私たちが若者に届けられた一番の成果ではなかったろうか。そして、私たちはこれからも示していきたい。
「私たちは、そして君たちも世界が変えられること」を。
===


ランディさんが紙面批評で引用しているのは、稲葉さんの報告にある宮島さんが語った開催動機。ランディさんはそれを以下のように紹介している。

===
・・・宮島達男さんが語った開催動機がすばらしかった。
「世界の問題に真っ正面から向き合う大人の姿を見せたい」
 そうだ、これが本当の教育なのだと感じた。あらん限りの誠実さと想像力で世界と向き合って生きている大人たちがたくさんいる。でも、若い人たちにその姿を生で見せる機会がなかなかない。バーチャル情報が過多の時代において、一人の人間の生き様がどれほどの影響力を持つことか。21世紀は人間力の時代。人間こそ最大のメディアだと思う。
===

ランディさんがこれを紹介してくれなければ、見逃していたこの記事、まず、そのことに感謝。ぼくも「人間」というメディアの可能性を信じたいと思う。ただ、少なくとも日本では、メディアとしての「人間」が媒介になって伝達していくスピードは、危機の広がるスピードに比べるとあまりにも緩いようにも感じる。そして、この不公正な社会の現状を維持したいと考えている人間も存在し、金にモノをいわせることのできる彼らはあらゆるメディアを縦横に使うことが可能だ。それに対抗する「人間力」を、いつ、どのように発揮できるのかということが問題なのだろう。立ちはだかるものの大きさが「無力主義」をぼくの中にも産みそうになる。そこをぎりぎりのところで支えてくれているのが、今年の正月のあいさつ でも引用させてもらった花崎さんの以下の言葉だ。
「生き物としての人間の反発力、そして蓄積された文化の記憶が持つ潜勢力は、計算を越えたところがあるように思えます。ニセの希望をしりぞけつつ、希望を失わないという在り方を模索しようと思います。」
この言葉の根拠をぼくは説明することができないが、これはぼくにとって祈りであり、信仰の対象のようなものでもある。だから、誰もぼくを否定できない。理論じゃないんだから。


話が逸れてしまったのだけれども、この新聞記事の紹介を続ける。

稲葉さんの報告はこんな風に結ばれている。

===
 芸術家たちもそれぞれの現場に戻った。長崎で被爆した柿の木の種から育てた苗を世界に植樹する「時の蘇生 柿の木プロジェクト」の発起人である宮島さんは、3月29日まで、埼玉県東松山市の「原爆の図・丸木美術館」で関連イベントを展開中。2月からは、茨城県の水戸芸術館で首都圏では8年ぶりの大型個展、「アート・イン・ユー」を開催する。「アート的体験や感動は、人間ひとりひとりの想像力の中にある」という美術概念を提唱してきた彼は、「生」「他者」「自己」、そして「平和」についての想像力を喚起する作品と空間づくりに取り組んでいる。
===

先月、始まった丸木の企画展「いのちをつなぐ希望の木 柿の木プロジェクト in からこ」
この企画展、ぼくが見た段階(1月5日)の印象では、想像力を喚起するインパクトはまだ、そんなに強くない。会期中も少しずつ変わっていく予定なので、次に美術館に行くときにどんな形になっているかを楽しみにしたいと思う。








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