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zoom RSS 本の紹介『脱「開発」へのサブシステンス論』 (2004年に書いたもの)

<<   作成日時 : 2008/02/14 20:26   >>

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WEB上で偶然に見つけた本の紹介。こんなタイムスタンプも残っている。Date: Sun, 13 Jun 2004 06:34:15 +0900

記録として、少しだけ手直しして、以下に転載

=====

後のほうで引用した本の「はしがき」(横山正樹さん)には、

近代世界システムの破綻の先にあるものを、希望をもって、能動的に準備していくことの必要性、しかし、その先を見通すことは開発主義などが内在化しているために困難であること、その、不可視性を越えていくツールとして、開発主義からの脱却をめざすサブシステンス論やジェンダー論といった平和学の論点が役立つはず、というようなことが書かれています。
 ぼくはこのサブシステンス論やジェンダー論とともに、能力主義を捉え返していく重要なツールとして、障害学の論点も加えて考えてみたいと思っています。
(まだその作業は緒にもついていませんが、)

以下の紹介の部分のみ、いろいろ転載していただけると、うれしいです。

====
  脱「開発」へのサブシステンス論――環境を平和学する!2

環境・平和研究会のメンバーで上記のタイトルの本を出版したのでお知らせします。タイトルにあるように前作の『環境を平和学する!――「持続可能な開発からサブシステンス志向へ』に続くものです。

==
脱「開発」へのサブシステンス論――環境を平和学する!2

法律文化社 定価2100円(税別)
2004年6月発行

郭 洋春(立教大学教授)
戸崎 純(東京都立短期大学教授)
横山正樹(フェリス女学院大学教授)編

==本の帯から==
サブシステンスで世界をみると、見えないモノが見えてくる!
近代を形成してきた開発主義の脱却をめざす
環境平和学からの新たな分析枠組みと理論
==

もくじ
はしがき  ………………………………………………………………横山正樹

序 章 開発主義の近代を問う環境平和学  ………………………横山正樹

第T部  環境と開発の調和論を超えて――サブシステンス志向の平和創造

第1章  開発から脱開発の時代へ …………………………………郭 洋春
第2章  環境問題アプローチの批判的検討 ………安部竜一郎・鴫原敦子
第3章  ジェンダーと環境 ………………藤岡美恵子・伊藤美幸・平井 朗
第4章  オルタナティブとサブシステンス視座 ……………………戸崎 純
第5章  オルタナティブ諸理論との交差と共鳴
       …………………………………宮寺 卓・大内 穂・蓮井誠一郎

第U部  開発パラダイムを超えて――オルタナティブなビジョンと運動 ・実践の展開

第6章  今日のグローバリゼーションの起源と本質 …郭 洋春・戸崎 純
第7章  反グローバリゼーションのグローバル化 ……戸崎 純・鶴田雅英
第8章  環境破壊に対抗する 「グローカル・ネットワーク」と
       サブシステンス …………………………………………栗田英幸
第9章  地域自立の社会システムとサブシステンス
        ……………………郭 洋春・安部竜一郎・大内 穂・小川景子
第10章 「核による安全保障」とサブシステンス ………………竹峰誠一郎

第V部  サブシステンス志向と地球社会の平和創造

第11章  国家安全保障からサブシステンスの安全保障へ ……蓮井誠一郎
第12章  近代世界システムを越えて ………………………………宮寺 卓
終 章  サブシステンス志向の世界像 ……………………………戸崎 純

==はしがきから==
・・・。
 近代世界システムの破綻の後に何が出現するのかをただ待つのではなく、それに替わる次の時代を能動的に準備していく必要が私たちにはあろう。ところが現時点で次を見通すことは極めて困難だ。開発主義に代表される固定観念が私たちの視野を現システム内に閉じ込めているからにほかならない。
 ほころびかけた現システムに生じたわずかな裂け目から次の時代を覗き見るような努力、見えないものを見通す努力が不可欠となる。その裂け目に相当するのが、開発主義からの脱却をめざすサブシステンス論あるいはジェンダー論といった、本書の核になっている平和学の論点と私たちは考える。見えないモノを見るためのツールとしてこれらが役立つはずだ。
 近代にどっぷり浸った私たちが、これらのツールを手にして近代を洗い直す作業に着手しようとしている。開発や人権、自由・平等・連帯、民主政治、安全保障といった近代の諸価値を問い直していく。それは私たちが中にいるために普段は見えない近代という枠組みを可視化=相対化し、内側から無化し、内破していくための営みとならざるをえない。だが、現時点ではあくまでも近代の所産である社会科学的な方法を適用して作業は進められる。したがってそれは近代を内破する近代的プロジェクト(企て)としてのサブシステンス論といえよう。
 中世から近代を開く大きな契機となったのが自然科学であったのなら、次の時代を開く契機はいったい何か。そのカギのひとつが・・・
(以下は読んでください)
======紹介ここまで=======


以下、ぼくからのつけたしです。

はたして「サブシステンス論」は「いま」を越えていくために有効なのか、だとすれば、どのように、というようなことを考えています。というわけで、本を紹介させてもらいました。

(できれば)読んで、意見などをよせていただけたら、ありがたいです。


その1、「北」でサブシステンスをどう考えるのか?

「開発ではなく、サブシステンスを」と「北」の人間が発言すると、当然、ある種の傲慢さがつきまとうでしょう。
世界各地から集められた豊富なモノ(かなりの部分が収奪でしょう)の上で成立する生活を送りながら、都市で趣味の家庭菜園やベランダ菜園をつくることに満足するのがサブシステンス志向ではないはずです。また、他方でコンビニ漬けの暮らしを送りながら、社会変革を呼びかけるようなライフスタイルもどうかと思うのです。

この本の中で、「北」に住む私たちにとってサブシステンス志向とは何かということを十分に論じきれているとは考えません。

しかし、
とりあえず、21世紀をどのような世紀として構想するのか、そのためにどのような作業(知的な作業も含めて)が必要なのか、というようなことを考えることも、目先の課題に追われていると後回しになりがちですが、やはり必要なことだと思います。そして、その作業はまだまだ不十分だと考えます。できるだけ、多くの仲間とこういう問題を考えていきたいと思います。そのひとつの材料にしていただけたら、幸いです。


その2、 サブシステンスとジェンダー

例えば、この本の中にあるジェンダー論には「男女の分業の多様な形は、人間のサブシステンスの一要素と考えられる」「現実に、女性と男性が明確に固有の役割を与えられながら、女性に対する産業社会的な抑圧と差別が存在しない社会もある」というような記述もあります。
80年代に多くのフェミニストからものすごく叩かれたイリッチの再評価を試みた部分でもあります。

いまだに産業社会における抑圧的なジェンダー関係が横行している社会でこの問題を提起するための慎重さが必要な部分はあるでしょう。
とりわけ、バックラッシュが横行し、ジェンダーという言葉を使うことさえ、抑圧され始めている現在において。
(大田区では従来行っていた「ジェンダーフォーラム」のジェンダーという名称が消されようとしていますし、国立女性教育会館で行われていたジェンダーフォーラムも名前が消されているようです。)

そういう意味ではジェンダー関係の相補性を肯定することが、差別や抑圧の肯定の文脈に使われかねない現実はなくならないどころか、拡大しているようでもあります。

天皇制の擁護にイリッチを使った長谷川三千子のような人が次々に現れる危険もあるでしょう。

これらはいまだにホットで論争的な部分であるといえるかもしれません。
この本での論点が80年代に出されたイリッチをめぐる論争の論点にすべて応えるような形で提出されているわけではないのですが、その論争(それが成立したかどうかも怪しい)から20年を経て、南のフェミニストの声がちゃんと入ってくるという状況はかなり、ぞの時代とは変ってきているでしょう。
そんな中で、サブシステンスの視点をジェンダーという観点からどのように見ていくか、ここではひとつの提起がなされていますが、これから考えなければならない課題は少なくないと考えています。

また、サブシステンスとジェンダーという視点では「サブシステンス・パースペクティブ」(英語のタイトル)というマリア・ミースたちの本の翻訳作業も行われています。(これはPP研のサブシステンス研究部会を中心に)(早く出るといいですね。(^L^;)冷や汗)


その3

以下、略

==転載ここまで==


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