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zoom RSS シャドーワーク岩波現代文庫版に寄せて(栗原彬)

<<   作成日時 : 2008/04/23 20:55   >>

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ふとした偶然で栗原さんが「シャドーワーク」岩波現代文庫版に寄せてという文章を書き、その抜粋が岩波のウェブサイトに掲載されているのを発見。
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/6031380/top.html
シャドーワークは本棚のどこかにあるはずだから、欲しくないけど、2006年のこの栗原さんの文章は全文読んでみたい。
 
忘れないようにここに貼り付けておこう。


===
 イヴァン・イリイチの生涯の仕事を貫くもの.それはコンヴィヴィアリティ(conviviality)ということだったと思う.「ともに歓びをもって生きること」という意味である.イリイチはメキシコのクエルナバカ近郊の村に住んだことがあったが,先住民族の村人たちが共用地(コモンズ)で結ばれる絆,市が立つときの祝祭的なやり取りを指すものとして用いてきたスペイン語のconviviencialからこの言葉を拾った.人の心を射貫くような大きな鋭い目,柔和な微笑,しなやかな身のこなし.イリイチも,洗いざらしの白いシャツ,白いズボンに痩身をくるみ,サンダルばきで,酒の入った市の賑わいの中にいたのだ.
 イリイチの最初の仕事は,ラテンアメリカ革命にかかわって,バチカンの派遣した布教者たちに陽気なからかいに似た問答を吹っ掛けて,送り返すことだった.ラジカル・カトリック僧と呼ばれてアメリカとバチカンを震憾させた男が,先住民族の希求するものとして何を見定めようとしていたのか.その言葉こそ未だ訪れていなかったけれども,初発のコンヴィヴィアリティとしか言いようのないものが遠望されていた.
 だからこそ,イリイチはクエルナバカの地を選んで,国際文化資料センターを開き,セミナーを組織して,世界中から集ってきた研究者たちと,コンヴィヴィアリティを阻むものの探求を始める.イリイチは,先進産業社会の理論的解明,および開発途上国の社会構造の分析をセミナーに集う人々との協同作業として進めた.国際文化資料センターから出版された研究報告書は,二百冊を超える.『脱学校の社会』を始めとする公刊されたイリイチの著作は,セミナーでの討論を踏まえて,彼自身が,英語,スペイン語,フランス語等で何度も書き換えた草稿の最終稿である.
 人間は,食べる,話す,歌う,歩く,遊ぶ,交わる,眠る,夢見る,愛する.これらの行為は,人が他の人,または他の生類といのちを広げ合う愉悦にみちたコンヴィヴィアルな行為だ.痛み,老い,死さえも,元来は人生をより生き生きと享受させる自律的な仕掛けだった.これらの自律的な行為や仕掛けが,近代化や産業化の進展,現代国家の形成とともに,「社会的なもの」の巨大な専門制度によって「必要性(ニーズ)」に変換され,コンヴィヴィアルな生と共にあった共用環境(コモンズ)も「資源」に組み替えられてコンヴィヴィアリティを失い,人間を商品システム内に管理するようになる.イリイチの前期の仕事は,教育,医療,交通といった専門制度の仕組みを理論的に解明して制度転換の道を探ることだった.
 本書『シャドウ・ワーク』は,イリイチの前期の仕事を後期の仕事に移行させる転回点の位置に立つ.そのために,制度批判のエッセンスと稀少性(スケアシティ)批判および生き方の探究が均衡の美を保って提示されている.本書にみるように,イリイチは西欧の中世史の研究を通して,教育という営み,賃労働とセットになったシャドウ・ワークなど,産業的制度化にかかわる諸問題が,中世の社会制度に原型的に見出されることを指摘する.専門サーヴィスの原型は教会のサーヴィスにある.教会のサーヴィスは稀少(スケアス)であり,サーヴィスの普及は言語のあり方に関わってきたから,言語を教えることが必要になる.つまり教えられる母語が,近代的な商品の原型であり,必要性と稀少性ということの出発点であって,それが同時に国語の原型と国民国家の離床する場所を指し示している.(以上,部分抜粋)
===

本書は1982年9月,岩波書店より刊行された
===

この紹介文で栗原さんはイリッチがフィミニストにぼこぼこにされたことに触れてるのだろうか。サブシステンスについて、触れてるだろうか。コンヴィヴィアルな生をどのように回復できるのだろう。

「つまり教えられる母語が,近代的な商品の原型であり,必要性と稀少性ということの出発点であって,それが同時に国語の原型と国民国家の離床する場所を指し示している.」
国民国家はいつになったら離床するのだろう。

いつか、どこかで探して読もう。



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