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zoom RSS オーストラリア首相のアボリジニへの謝罪の日、国会前のテントで

<<   作成日時 : 2008/05/04 06:35   >>

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2月26日に「オーストラリアの謝罪 」についてブログに書いている。
http://tu-ta.at.webry.info/200802/article_17.html

それへのトラックバックやレスポンスをもらって、
http://tu-ta.at.webry.info/200802/article_19.html

http://tu-ta.at.webry.info/200803/article_4.html
を書いた。

そのことについて、オーストラリア在住の若い友人に問い合わせの手紙を書いていた。もう2ヶ月近く前なんだけれども、返信ももらっていて、これはあまりにも日本では知られてないなぁと思ったので、もう少し大きなメディアで出してみたらどう、って誘ったんだけど、なかなか話は進まなくて、ちょっとニュース的には賞味期限の問題もあるだろうし、ってことで、このブログっていうとてもとても小さなメディアで。

ともあれ、日本ではほとんど知られていないことだと思う。

====
2008年03月13日 13:10:47

tu-taさん

お返事遅くなりました。「ソーリー・スピーチ」の日には、僕も国会前に行きました。寝坊したのでスピーチ後だいぶ時間が過ぎて到着しましたが、それでも旧国会議事堂の前にある「テント・エンバシー」というアボリジニーの座り込みの場所(もう30年以上も座り込んでいる)には、たくさんのアボリジニーとホワイトオーストラリア人が集まっていて、解放的な雰囲気にあふれていました。旧国会前には、オーストラリアの国旗の横にアボリジニーの旗が掲げられていて、それには驚かされました。ソーリーTシャツを着ている用意のよい人もいました。僕もなんちゃって参加したとはいえ、自分が大して主体的にコミットしているわけではない運動のことを書くのはいやだったので、もっと真剣にやっている友人に話を聞いてきました。以下、その友人の話です。僕の聞き取りの能力のなさから簡潔にし過ぎてしまっているところもあるので、話半分で読んでください。

*******

例のスピーチは、ラッド新政府で迎える国会の二日目でした。すでにその数日前に、各地からたくさんのアボリジニーの人たちがバスに乗って集まってきました。その目的は、ノーザンテリトリーのアボリジニー家族への介入に抗議することです。ご存じとは思いますが、昨年、ハワード政権が、アボリジニーの子供を親の暴力から守るという名目で、軍隊や警察を使って子供を家族から隔離するという政策を実施しました。これは新たな「ストールン・ジェネレーション」を生むとして厳しい批判を浴びてきました。この政策をストップさせるよう抗議するために、数多くの人たちが集まり、国会の初日(ラッド・スピーチの前日)に数千人の規模のデモがおこなわれました。

ラッドが謝罪したのは、デモの翌日です。ラッドは昨年の選挙の際に、公式の謝罪を公約に掲げていたので、いつかは謝罪するだろうということはわかっていましたが、それが二日目の就任直後のスピーチになるとは、10日くらい前までわかりませんでした。各地から来たアボリジニーの人たちは、それより前に初日のデモのためにキャンベラに来ることを決めていました。せっかく来たんだから、スピーチも見ていこうという人が多かったそうです。したがって、あれだけ多くの人たちがスピーチの時間に国会前にいることができたのは、偶然の産物でもあったわけです。

ラッドのスピーチですが、実はあれは動議の前半部で、後半部にはより具体的なアボリジニー政策の提案がなされていました。それは、アボリジニーの人たちへの教育の充実、住宅の支援、平均寿命を伸ばすことです(アボリジニーは国民平均と比べて極端に平均寿命が短い)。ここが具体的な「補償」の部分にあたるわけです。しかしこの補償については、問題を多くはらんでいます。特にラッドがハワード時代の補償枠組みを継承していることは、厳しい批判を受けています。政府はアボリジニーに毎週一定額の補償金を提供しているのですが、その補償の一部はK-Mart、Woolworth、Colesといった巨大スーパーの商品カードで提供されているのです。これらのスーパーはどこにでもあるわけでないし、アボリジニーの選択の自由も制限されてもいます。そもそも、これは補償というよりも、形を変えた政府から量販店への補助金と言えるでしょう。このように補償に関しても、数多くの問題を抱えています。

それでも、スピーチ自体は、評価できるのではないでしょうか。これまで来たことのない多くの人たちが、特殊な場所と見なされてきたテント・エンバシーを訪れました。今後もすべての人たちが関心を持ち続けるとは思えませんが、そこで警官が、キャンベラ政府が、連邦政府が、アボリジニーの人たちに何をして来たかを知り、何をしているかを見たことは、今後に向けて大きな教育的効果を発揮するでしょう。アボリジニーの人たちにとっても、プラスの側面があります。近年、テント・エンバシーは、自らのメッセージをうまく外部に伝えることができずにいました。2002年にテント・エンバシーに火炎瓶が投げ込まれるという事件が起きましたが、多くの人はこの事件を知らない、あるいは興味を持ったりしませんでした。しかし、これだけの注目を浴びた今、もしもう一度同じような事件があったとしたら、アボリジニー以外の数多くの人たちがそれを許さないでしょう。

もう一度繰り返せば、これは最初のステップに過ぎず、今後とも特に介入と補償の問題に関しては、注意深く政府の動きを見ていく必要があります。ラッドが心から謝ったかどうかはわかりません。ハワード政権からの決別を象徴的に示すために謝罪をおこなったという戦術的な意味合いも強かったと思います。しかしラッドは、単なる戦術的考慮以上の重大なことをした(してしまった)と言えます。今、ラッドは、70%以上の支持率を誇っています。もしラッドが今後この問題に関してアボリジニーを裏切る姿勢を見せれば、ラッド政権は危機に陥るでしょう。この謝罪はラッドの政策を拘束するでしょう。謝罪の問題に関しては、キーティング労働党首相の時代、90年代の前半にレポートが議論され、96年に公にされました。ハワード首相は、このレポートを拒否し、ハワード時代の労働党も謝罪問題に言及してきませんでした。ラッドは、10年以上棚上げされてきた問題に踏み込むという政治的リスクを背負ったわけです。


===

若い友人からのメールはここまで。




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