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zoom RSS 「エコノミックヒットマン」読書メモ

<<   作成日時 : 2009/01/03 06:44   >>

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「エコノミックヒットマン」読書メモ

日本語版が出る前に、某ラディカルな神父さんにこの本を紹介され、読もうと思いつつ、そのままになっていた本。そのラディカルな神父さんから12月に古本を購入して読んだ。(この神父さん、けっこう重いこの本を集会などに持ってきて売り歩いている)

この本のすごいところは「第三世界の債務の多くは失敗して返せなくなったのではなく、返せなくなるように仕組まれていた」ということを明らかにしたことだ。

著者:ジョン・パーキンス
サブタイトル:途上国を食い物にするアメリカ
出版社:東洋経済新報社
日本語発行:2007年12月

原著
Confessions of an Economic Hitman
2004


とりあえず、エコノミックヒットマンとは何のことか、

エコノミックヒットマン(EHM)の仕事について、この本では以下のような説明が書かれている。
===
……私の仕事には主要な目的が二つある……。第一に、巨額の国際融資の必要性を裏付け、大規模な土木工事や建設工事のプロジェクトを通じてメイン社ならびに他のアメリカ企業に資金を還流させること。第二に、融資先の国々を破綻させて、永遠に債権者のいいなりにならざるをえない状況に追いこみ、軍事基地の設置や国連での投票や、石油をはじめとする天然資源の獲得などにおいて、有利な取引をとりつけることだ。……
===
「世界各国の指導者たちを、アメリカの商業利益を促進する巨大なネットワークにとりこむこと」。それによって「最終的には、そうした指導者たちは負債という罠に絡めとられて、忠誠を約束せざるをえなくなる。そうしておけば、必要なときにいつでも彼らを利用できる――政治的、経済的、あるいは軍事的な必要を満たすために。それとひきかえに彼らは、工業団地や発電所や空港を国民に提供することで、元首としての地盤を固められる。そして、アメリカのエンジニアリング会社や建設会社は莫大な利益を得られる」
===

「ほんとかよ」という言葉がでてきそうになる。そんなスパイ映画かサスペンス小説のような話がリアルに展開される。そのままゴルゴ13がでてきてもおかしくないような話だ。そして、それがでてくる文脈はゴルゴ13よりもグローバルシステムを明確にとらえている。ここには多くの政治的指導者の実名も含まれる。(というわけだから、感情の表現を押さえ気味に書いたその手の小説を読むようにすいすい読めたりもする。)

第三世界の債務の多くは失敗して返せなくなったのではなく、返せなくなるように仕組まれていたのだった。それを仕組んだのが自分を含むEHMだというのだ。その働きは以下のような文脈で説明される。

==
 …多くの国々で、経済成長はほんの一部の人だけに恩恵をもたらし、残りの大多数の人々はますます絶望的な状況に置かれる結果になっているといえよう。しかもそれは、システムを牛耳る産業界の大物は特権を享受すべきであるという必然的な確信によって強化されており、その確信は現代の私たちが抱えている多くの問題の根本原因であり、…
 世界帝国建設を推進する動きのなかで、企業や銀行や政府(これらの集合体を「コーポレートクラシー」と呼ぶ)は経済的・政治的な力を利用して、教育や産業界やメディアがこの誤った認識と必然的結果の両方を支持するよう努める。その結果として、現代人の文化は際限なくどん欲に燃料を消費する巨大機械と化したかのごとき状態にまで陥ってしまい…。
 コーポレートクラシーは陰謀団ではないが、そのメンバーたちは共通の価値観と目標を持っている。コーポレートクラシーのもっとも重要な機能のひとつは、現状のシステムを永続させ、つねに拡大し強化することである。……。EMHが失敗すれば、さらに邪悪なヒットマンであるジャッカルの出番となる。そして、ジャッカルも失敗すれば、軍隊が出動する。
===

そのゴルゴ13顔負けの、この本の具体的な中身についてはぜひ、読んで欲しいが、いくつかメモしたくなった比喩的な部分をメモ。

==
私の考えでは、十字軍とわれわれの違いは程度の問題だ。中世ヨーロッパのカトリック教徒たちは、イスラム教徒たちを苦難から救うのが目的だと主張した。われわれはサウジアラビアの現代化を手助けするのが目的だと主張した。実際には十字軍もコーポレートクラシーと同じように、自分の帝国を拡大することを第一にしていたのだ。
==

==
 奴隷商人は現代でも存在する。……

現代の奴隷商人は、貧困にあえぐ人々は収入がないよりは1日1ドルでも稼ぐほうが良い暮らしができるし、より大きな世界の共同体の一員になれるのだと、自分にいいきかせる。彼(あるいは彼女)はまた、そうした悲惨な人々は、勤め先の企業が生き残るための根幹であり、彼ら(彼女ら)のライフスタイルの基盤であることを理解している。自分や自分のライフスタイルやその背後にある経済システムが、世界に対してしている仕打ちが、全体からすればどんな意味を持つのか、そして、それがゆくゆくは自分の子どもの将来にどんな影響をもたらすのか、考えるために立ち止まることは決してない。

===



米国が中心の世界帝国は没落しつつあるが、コーポレートクラシーはなんとか生き残りを図ろうとしているように見える。そこに具体的に楔を入れていく必要がある。
エピローグではその具体的な方法も紹介されている。

著者の英語のサイト
www.JonhPerkings.org
ではこの本について読書会のやりかたなどが掲載されているという。
(まだ見ていない)

このあたりもできれば紹介したい。

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おおお この本読みます。ありがとうございます!

2009/01/03 17:53

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