今日、考えたこと

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<<   作成日時 : 2009/07/11 02:27   >>

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プロライフとプロチョイスについて、ちょっとだけ考えたことを
http://blogs.yahoo.co.jp/spitzibara/53766637.html#53781048
にコメントしたのでメモしておく。



にわかに信じられないような話だが、米国ではいまでも人工妊娠中絶を受け持ってきた医師が殺害されたりしている。
http://d.hatena.ne.jp/allies/20090601
いのちを大切にするというプロライフ派の人の犯行だと思われる。

いのちを大切にするといいながら、人を殺したりする、そういうところにプロライフの問題が隠れているようにも思える。

ぼくはどちらかといえば、プロチョイスの考え方にシンパシーを感じている。


しかし、どうもこの「プロライフとプロチョイス」という二分法に罠があるんじゃないかと思ってもいる。

プロチョイスの人だって、中絶が好ましいと思っているわけではないはず。「どうしても避けられない」っていうところの選択肢として妊娠人工中絶を残しておいて欲しいということだと思う。プロライフとかプロチョイスというふうに言ってしまうと、そこのところが抜け落ちてしまうのではないかと感じる。

望まない妊娠は避けなければならない。そのための教育がなさすぎる。現在の教育課程でどれだけ避妊のことが教えられるだろうか、また望まない妊娠をした人の痛みが教えられているだろうか、すごく不十分だと思うのだが、実情はあまり知らない。おそらくぼくが若い頃に受けたっていうか、ほとんど受けなかった状況とそんなに変っていないのではないかと思うのだが・・・。まず、そのことが問題にされなければならない。

日本で見ていると、なぜだか、プロライフの側に性教育に反対する人がいたりするように思える。よくわからない話だ。


ともかく、できるだけ望まない妊娠を避ける努力が必要というのが前提で、その上で、望まない妊娠をしてしまった場合にどう判断するか。

なかなか難しい問題だと思う。確かにその望まない妊娠をした女性だけが責めを負うようなことは問題だ。妊娠をもたらした男がその責任をとるような手立ては問われるだろう。

「生む・生まないはわたしが決める」というスローガンがあった。障害者運動から非難され、論争をもたらしたスローガンでもある。

望まない妊娠があった場合に、ほとんどの場合、困難を押し付けられるのは女性だ。そういう状況に対する「No!」として、このスローガンはあったのだと思う。そういう意味では理解できる。

一方で、妊娠人工中絶という選択といのちの重さの連関をどう考えるのか、という問題もやはり残る。「いのちの重さ」は生む女性とこれから生まれるいのちの両方について考えられなければならない。両者の潜在的実現可能性が尊重されなければならないと言ってしまっていいのかどうか、かなり悩ましい問題でもある。

妊娠初期のいのちはいのちとして扱われる必要があるのかどうか。ないとすれば、どこからいのちとして扱われるべきなのか。

確かに現状の社会で、望まない妊娠の中絶が禁止されたら、多くの女性の潜在的実現可能性が阻止されるという状況が生まれる。それは許されない話だと思う。

「望まない妊娠をした女性とこれから生まれるいのちと、両方の潜在的実現可能性を奪わない方法があれば、中絶は最大限避けるべきだ」という風に問題を立てることが可能なのかどうか。
かなり危ない問題がたくさん含まれているようにも思う。

そして、何より問題なのは、ぼくがどういう立場でこの問題を語ることができるのか、ということだ。何か自分には火の粉が降りかからない高みから語っているようにも思える。

じゃあ、語らなければ確かに安全ではある。だけど、それでいいのか、とも思う。


やはり結論はでないのだが、最初に書いたように、プロライフ・プロチョイスという風に単純に切り分けてしまわないことの大切さもあるのではないかと思ったりする。


確かに厳しい現実の中で、プロチョイスと叫ばざるをえない部分はまだまだ少なくないのかもしれないが、チョイスの前提条件と中身はやはり問われなければならないと思う。


「男は黙ってろよ」って言われたら、なかなか反論はできないってところもあるのだが。




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(セックスワーカーの)「権利派」と(買売春の禁止を求める)「人権派」
先日、プロライフとプロチョイスの話を書いた。 http://tu-ta.at.webry.info/200907/article_5.html あれかこれかのどっちか、という二分法的な切り口はわかりやすいが、そこで削ぎ落とされることは少なくないのではないか、という話だ。 ...続きを見る
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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
プロライフもプロチョイスも所詮は男の都合
と理想主義者からは映りますね
もう賞味期限切れなんだからプロライフもプロチョイスも消えてほしい
もっとも、中絶肯定、男尊女卑のガチの保守(実態はいつもそう)が前面にぜられても困るけど。
abduluzza
2010/08/25 21:25
abduluzzaさま
はじめまして(ですよね)
コメントありがとうございます。

ぼくはライフもチョイスも大切だと思うのです。
そういう意味ではプロライフでプロチョイス。

問題はそのライフやチョイスの中身。
中絶反対派の医師を殺して平気なプロライフって、看板に偽りありだろうと思います。

そして、同時に望まない妊娠について、カジュアルに中絶すればいいという話でもないはずです。

ところで、ガチの保守は中絶否定、男尊女卑じゃないかと思うんですが、どうなんでしょう。
tu-ta
2010/08/31 01:03
>ガチの保守は中絶否定、男尊女卑

違うと思います。
それは、
プロライフ・プロチョイス体制に毒されてるからですよ。
アメリカでも日本でもいいですが、ライフとかチョイスとか言っている、中産階級の建前・言論の世界を離れてみましょう。

そこにいるのは、中絶肯定、男尊女卑の男や、家族ですよ。
名誉のために堕ろさせたり、嬰児殺させる親(や祖父)、堕ろせという男。
避妊をしない男。
歴史的にみても、プロライフやプロチョイスなんてない時代のほうが絶対多数です。
江戸時代を見てみましょう。
どこにプロライフやプロチョイスがありましたか?
どこに女性の選択の権利や児の命がありましたか?
あったのは女性差別と、間引き嬰児殺、そして望まない妊娠・避妊なしのセックスです。

願わくは、管理人氏が、プロライフ対プロチョイスという狭い世界観でなく、より広い枠組みからこの問題を捉えられることを望みます。
abduluzza
2011/01/04 10:54
ああ、すみません。今の日本やアメリカでは、ライフ・チョイス言っている人の外でも、嬰児殺は一般的ではありませんね。これは間違いです。失礼しました。
abduluzza
2011/01/04 10:57
abduluzzaさま、コメントを見落としてました。すみません。ちょうど歴史的な豪雪に見舞われた田舎に帰省して、どたばたしてた時期でした。

このエントリー、プロライフ対プロチョイスという枠組みが落としてしまうものが多いのではないかということを書きたかったのですが、なかなか理解されないとしたら、ぼくの筆力不足です。
確かに、その枠組みにまだひきずられている部分が多いといえば、その通りですが。


で、
>>ガチの保守は中絶否定、男尊女卑
>違うと思います。
>名誉のために堕ろさせたり、嬰児殺させる親(や祖父)、堕ろせという男。
>避妊をしない男。


ここは確かにそうですね。
でも、こういう男が公式には中絶反対とか言ってるんじゃないかとも思います。
tu-ta
2011/01/16 03:43
うーん、プロライフもプロチョイスも男としては
利用しやすさでは極端な差はないと思います。

男優位を認めやすいのがプロライフと重なるから、
>こういう男が公式には中絶反対とか言ってるんじゃないかとも
と見えるのでしょうが、プロチョイスを使ってる男だっていっぱいますよ。

無論自戒を込めて言いますが、理想主義でさえ、その毒牙から無縁ではないです。
abduluzza
2011/01/22 21:54

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