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zoom RSS 『小説ブッダ いにしえの道、白い雲』 読書メモ(その1?)

<<   作成日時 : 2009/10/13 05:39   >>

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分厚い(446p)二段組の本だが小説だから、ぼくでも読める。
ブッダの教えとか、生涯とか、あまり興味なく生きてきた。いまだってあやしい。
ただ、この本、ティク・ナット・ハンが書いているという興味で読んでみたくなった。とりあえず、仏教の教えの難しい概念のところは飛ばして、お話として。それだけでも、それなりに面白い。


以下、「訳者あとがきにかえて」の冒頭から引用。
====
 これは紀元前5世紀に北インドの釈迦族の王子として生まれたゴータマ・ブッダの物語です。霊鷲山の大岩に坐り、はるか彼方の大空を見つめることをこよなく愛し、インドの大地をめぐりながら、生死を越えて至福にいたる道を語りつづけたひとりの人間――空と大地の哲学者――の壮絶かつ爽快な物語です。私たちに「生きること」の原点を思い出させてくれる物語、「存在の神秘」に気づかせてくれる物語、おびただしい苦しみと不平等のさなかにあって世界の美しさに目をひらかせてくれる物語、そして、はるかな宇宙・生命の源より託された大切な「いのち」への愛おしさを、私たちの胸に奮い起こしてくれる物語です。「この世界は美しい、そして人間の命は甘美なものだ」(大般涅槃経)
====


2500年前の社会というのが、想像できないのだが(日本では縄文時代か)、そのブッダの生きた時代と現在のインドが重なって見える。インドだけじゃない日本にだってありそうな話はいくつもある。


で、難しい話はわからないが、ブッダが子どもに語る話はわかりやすく、面白い。
ブッダが菩提樹のもとで坐って悟りを開いた話は有名だが、それをここでは〈大いなる道〉を見つけたと表現されている。

その日、ブッダは子どもたちに語る。

===
 みんながミカンの皮をむいて食べるときに、それに〈気づき〉ながら食べることも、〈気づき〉なしに食べることもできますね。〈気づき〉をもってミカンを食べるとは、こういうことです――ミカンを食べているときに、いまミカンを食べていると〈気づく〉。ミカンのさわやかな香りと味を十分に味わうのです。ミカンの皮をむくときには、ミカンの皮をむいていると、心のなかでつぶやき、ミカンのふさをひとつとって口の中に入れながら、それに気づいていく。ミカンの甘酸っぱい香りと味が口の中にひろがったら、ミカンのいい香りと味を楽しむ。ナンダバーラが持ってきてくれたミカンには、九つのふさが詰まっていましたね。ひとふさずつ〈気づき〉ながら食べたら、この実がどれほど貴重ですばらしいかがわかります。私が心をミカンでいっぱいにしたから、ミカンが私にとって本物になった。ミカンが本物なら、それを食べている私も本物になる。それが〈気づき〉をもってミカンを食べるということです。
 では〈気づき〉をもたずにミカンを食べるとは (中略)。
〈気づき〉をもってミカンを食べるということは、ミカンを食べているときに、みんなが本当にそのミカンと触れあっていることです。頭のなかで昨日のことや明日のことを追いかけないで、ミカンを食べている。いま、このときにしっかりと落ちつくと、ミカンが本当にみんなの前に現れる。〈気づき〉をもって生きることは、いまこの瞬間に生きるということで、心と体がひとつになって、いまここに生きているということです。
〈気づき〉の練修をしたら、いままで誰にも見えなかったミカンのなかにつまっているものが見えてきます。〈気づき〉のある人には、ミカンの木が見えるでしょう。春にはミカンの花が見え、ミカンの木を育てる太陽の光や雨も見えてくる。もっとじっと見ていると、ミカンがここにあるために必要な数えきれないほどのものが見えてくるでしょう。〈気づき〉の練修をする人は、ミカンのなかにこの世界いっぱいの不思議が見え、そのひとつひとつがおたがい同士関係しあっているのが見える。みんなの毎日の生活もちょうどこのミカンと同じです。ミカンのなかにふさがあるように、みんなの毎日も24時間からできています。1日をつくっている24時間を生きることは、ミカンのふさをぜんぶ食べるのと似ています。私が見つけた〈道〉は、毎日のそれぞれの時間を〈気づき〉をもって生きる方法なのですよ。(後略)
88-90p
====


「毎日のそれぞれの時間を〈気づき〉をもって生きる」なんて、できないと思うけれども、なかなかに魅力的な話がここにはある。



付箋はまだいっぱいついているが疲れたので、今日はここまで。
続くかどうかはわからないから、これだけは書いておこう。
ティク・ナット・ハンも来月来日するサティシュ・クマールも現実の社会の変革を言ってるところにぼくは惹かれる。社会変革の構造と一人一人のスピリチュアリティのダイナミズム。ぼくにとって、この二人はそのつなぎめのあたりにいる。
そう、ジャン・バニエも違う意味でそのあたりにいる人だ。




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追記
小説ブッダで検索していたら、以下のメモがでてきた。
便利なので、そのまま以下に引用させてもらいます。


==========

http://blogs.yahoo.co.jp/bosan32000/49297819.html

ティク・ナット・ハン 著
池田久代 訳


P76
この世のすべてのものは本質的に独立した実体がなく、たがいに依存しあっている。

P90
〈気づき〉の生活は、今この瞬間を十分に生きることです。自分のなかや身のまわりで起こっていることに気づき、毎日の生活にいつも触れながら暮らしてみてください。このように生きられたら、自分自身と自分の住む環境を深く理解することが出来ます。理解は忍耐と愛に繋がっている。みんながお互いを理解すれば、お互いを受け入れ、大切に思うようになる。

P149
宇宙の成り立ちを説明することではなく、みんながそれぞれの直接体験をとおして、ものごとの真のありようを知る手助けをすることなのです。言葉では実在の真のありようを語れません。直接体験によってのみ実在の真の姿を見ることができるのです。

P165
自分の心に平和と喜びなくして、真に他者を助けることはできない。
深く理解する心を育てることによって、愛する力を深めることができる。

P197
苦しみにもふたつの種類があります。私たちの心や身体をかき乱すだけの苦しみと、いたわりと責任をはぐくむ力を持つ苦しみです。〈慈悲〉にもとづく愛は、他者の苦しみに関わっていく力を生み出し、執着や欲望にもとづく愛は、不安やさらに大きな苦しみを生みだします。慈悲は苦しみを減らす行動を促進するための燃料となるのです。

P226
もっとも重要な戒律は四つ(四重禁)
性的関係を持つなかれ、盗むなかれ、殺すなかれ、悟ってもいないのに悟ったと偽りを言うなかれ。

P228
「私たちは真実の心という土地に信仰という種を蒔きます。〈気づき〉という鋤と、勤勉な修行という水牛で耕して、愛と理解を収穫するわけです。あなたの心に信仰と理解と愛がないとしたら、人生は苦しみばかりではありませんか」

P230
怒りを克服するためには慈しみを学びなさい。慈しみはいっさい見返りを求めることなく、他者に幸福をもたらします。残酷さを克服するにはあわれみを学びなさい。あわれみはいっさいの見返りを求めることなく、他者の苦しみをとり除きます。憎しみを克服するために共感する喜びを学びなさい。共感する喜びは、他者の幸福を喜び、他者の幸福や成功を望むときに生まれるもの、偏見を克服するために無執着を学びなさい。無執着は全てをひらかれた心で平等に見る力です。かれあるがゆえにこれあり。これあるがゆえにかれあり。自分と他人はわけることができません。あれを追っているからといって、これを拒んではならないのです。

P230
「息を吸いながら、あなたは今息を吸っていると気づく。息を吐きながら、今あなたは息を吐いていると気づく。この呼吸の瞑想をおこなうときは、心を息だけに集中すると、心があれこれ思いをめぐらせなくなり、〈気づき〉のなかに安住できる。自分の息に気づくと、〈気づき〉のなかに安住し、〈気づき〉のなかに安住すると、いろいろな思いが浮かんできても、それに迷わされなくなる。たった一度の呼吸であなたはめざめることができる。めざめとは、万物のなかに存在する仏性そのものである。

P273
この世から逃避しても悟りや自由が得られるわけではありません。万象の本質を深く見つめてはじめて得られるのです。
不殺生戒とは、自らも故意に殺してしまうことも含まれる。

P287
すべての思想や教義は知覚や感覚に迷わされて作り上げられたものです。〈気づき〉の修行をしなければ、知覚や感覚の真の性質を知ることはできません。

P298
人はたやすく四つの罠にかかります。ひとつめは肉欲への執着です。ふたつめは狭い了見への執着、三つめは疑惑と猜疑心、四つ目は実態いぇ事故についての間違った考え方です。〈悟りの道〉は、みなさんが、この四つの大きな罠を克服するたすけとなります。

P303
「やさしさ、慈悲、喜び、平静は、賢者や有徳の士に支持され奨励されるでしょうか」
「はい、奨励されます」
「みなさんは、何を受け入れ、何を捨てたらよいか見分ける能力をすでにお持ちです。ですから、みなさんの理性にかなうもの、賢者や有徳の士に支持されるもの、そして実践において利益と幸福をあなた自身や他者にもたらすものだけを信じ、受け入れるようにしてください。この原理に反するものは捨てるべきです。

P306
「川岸に止められるとは、六つの感覚器官(六処)とその対象物(六境)にからめとられてしまうことです。流木が沈むとは、欲望や貪欲の奴隷になって、修行に必要なエネルギーを奪われること。浅瀬に座礁するとは、いつまでもぐずぐずと自分の欲望を満たすことばかり思い煩い、悟りという目的を忘れ、おのれの利益や名声ばかりを求めること。川から引き上げられるとは、修行に打ち込まず、よからぬ仲間と道草を食って自分の心を乱すことです。渦に巻き込まれるとは、五つの快楽、つまり、美食、セックス、金銭、名声、惰眠に耽ってしまうこと。すっかり朽ちてしまうとは、偽善的な暮らしをすること、すなわち、仏法を自分の欲望を達成する道具に使って、サンガを欺くことですよ。
 比丘たちよ、あなたがたが勤勉に修行をし、この六つのわなを避けるならば、一本の流木がすべての障害を越えて海へとたどりつくように、あなた方も必ず悟りという果実を手にするでしょう」

P314
すべてのものは他から独立して存在する〈自己)(我)を持たない。だから空だといったのです。六処、六境、六識のどこにも、他から独立して存在する〈我〉を持つものはないのです」

P315
すべてのものが〈空〉だというのは、すべてのものが、永遠不変の〈我〉を欠いているということを意味するのです。これが、すべてのものが〈空〉だということです。またみんな良く知っているように、すべてのものは変化し消滅するものですね。それゆえに、すべてのものは、他から独立した個別の〈我〉を持つとはいえないわけです。他から独立した個別の〈我〉がないことを瞑想して見てとるのが、〈空〉を瞑想するということなのです。

P318
〈空〉の基本的意味は、これがあるのはあれがあるからだ、ということなのですよ

P331
〈空〉は非存在ということではありません。何ものも独立しては存在しないという意味であり、他と切り離された個別性、〈我〉がないということです。みんなすでに知っているように、『ある』と考えるのも、『ない』と考えるのも、どちらも間違っています。すべてのものはたがいに依存しあって存在しているからです。かれあるがゆえにこれあり。かれなければこれなし、かれ生ずればこれ生ず。かれ滅すればこれ滅す。このように、空の本質は相互依存的な存在なのです。

P373
現在と未来、共に幸福を育てる道こそが、求めるべきもっとも賢い道なのです。

P403
ブッダの教えの根本は、四念住、四正勤、四神足、五根、五力、七覚支、八正道です。

公案
・”法”とは自然の成り立ち。動き、摂理
・罪は、思っているときも、手を出しているときも同じ罪である。
・意識によって世界は動き、成り立っている。
・”法”とは、経ではなく、世界全てがただつながっていることである。
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