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zoom RSS 「怯えの時代」メモ その3

<<   作成日時 : 2009/12/12 03:03   >>

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前回の読書メモの続き
http://tu-ta.at.webry.info/200912/article_2.html


第三章 不安と怯え

近代社会における希望と進歩の確信、問題はあっても、それを解決するそのチャートがあると考えられてきたが、その航海図に欠落があると内山さんはいう。

その一つが自然。ずっと前から自然の重要性を提起した人はいたが、それはメインストリームにはなれなかった。

そして、もう一つの欠落は「世界をあるがままにとらえていこうとする思考」あるいは「世界のさまざまな文化の尊重」
その結果としての植民地主義と非欧米世界の破壊。

さらに、もうひとつの欠落は、自然や人間の存在と「結び合い」の関係。

これが近代とまっこうから対立すると内山さんは書く。資本主義が必要とする自由な労働力と「共同体とともに暮らす結ばれた人間」は相容れない。国民国家もまた個人をバラバラにして管理するシステムであるとも。

そして、こんな風な記述される。
===
資本主義・市民社会・国民国家は、人間が個人として生きるという共通の基盤の上に成立していた・・・だからこそこの三つのシステムは相互的であり、親和性をもっていた
===

そして、これがこれまでの社会の発展の原動力であり、<私たちに「発展」と「自由」を与えてきた原理が、私たちの未来を閉じさせている>。

この仕組みの中で暮らしてきたわれわれの存在が問われている。問わなければ壊れていく社会で漂流することしか出来ない。 118-123p

以上のような救いのない現状の分析がされているのだが、存在を問われて、私たちはなにか答えることができるだろうか。

次の5節では、それに追い討ちをかけるように「今日ほど人間が無力になった時代はない・・・問題の所在はわかっても一人一人の人間はその解決手段をもてなくなってしまったのである。」だから、<漂流する「個人」でいつづける他ない>と書かれる。

また6節では国際金融システムの崩壊に触れ、私たちの存在のあり方を根本から変えようとするなら、金融システム自体を変えなければならないのだがそんなことはできないと内山さんはいう。

7節ではその無力感について雇用のシステムの問題にも言及して述べている。

この解けない構造的問題なのだという強調と「無力だ無力だ」という繰り返しはそうかと思う。確かに金融システムを一人で変えることはできないが、変えるために努力することはできるはずだし、現にされている。ここでけ読むと、もうどうしようもないじゃないかという絶望感にさらされる。しかし、この本を最後まで読むと、どうも内山さんはそんなにあきらめてはいないようでもある。


拡大再生産を願い続ける限りは、無力感は深まるしかないとして、「そのことに気づいたときに、私たちは明日は今日よりよくなることへの情熱を低下させた、あるいはそれを失った/こんな状況のなかで、いま私たちは転換期に立たされた」という。こんな文章でこの章は閉じられる。

成り上がろうとか、物質的に豊かになろうという情熱は確かに内山さんが書いているように冷めつつあるし、ぼくもそれは肯定すべきことだと思う。しかし、それは「よくなる」ことをあきらめたわけではないはずだ。

どうも、ここで内山さんが書いている「明日は今日よりよくなる」というのは「明日は今日よりよく生きていけるようにしたい」ということではなさそうだ。


この読書メモ、続けざるをえないと思うのだけど・・・
「第三章 不安と怯え」のメモはここまで




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