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zoom RSS 「環境を平和学する!」について

<<   作成日時 : 2010/02/23 03:33   >>

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昨日に引きつづき、昔、MLから転載。
なんと、2002年のもの。もう、ずいぶん前の話だ。その年に出た本の紹介。
人に読んでもらうというより、自分用のメモとして転載。

===以下、転載===

Date: 2002年6月15日(土) 午前3時17分
タイトル: 「持続可能な開発」からサブシステンス志向へ


ぼくも関わった本ができたので宣伝させてもらいます。
ATTACのことも少しだけ書かせてもらいました。

本のタイトルは「環境を平和学する!」
表題に書いた
「「持続可能な開発」からサブシステンス志向へ」
というのは、本のサブタイトルです。



ぼくが書いたところは、読み返すと恥ずかしかったりもするのですが・・・。

「帯」と「はしがき」と「ぼくの書いたところ」と「終章」から抜書きを。


==以下は、本の帯から==
・環境を平和学すると何かが違って見えてくる
・<開発パラダイム>から<平和パラダイム>への転換に向け、オルタナティブを提言
・ヨハネスブルグ環境開発サミットへサブシステンスの視点を!
==帯、ここまで==

==以下、「はしがき」から==
 本書ではサブシステンス概念を軸に環境問題をとらえて平和学の展開を試みる。かといってこれは平和学の「各論」のひとつには収まりきれない。むしろ平和学のベースというべきだろう。人を「個」だけでなく「類」として、また「累」(累代=世代を重ねること)として、共同性と生命連鎖の中に生かし続ける諸条件のすべてがサブシステンスだからだ。

 「環境を平和学する!」と、何かが違って見えてくる。

 これまでの取り組みのいくつかも、もしかすると見当はずれの方向への努力だったかもしれない。何をなすべきか、いや何をしてはならないか、どこに努力を集中すべきか、本書をひもときながらともに考えていきたい。

 環境問題への取り組みに生命(いのち)を吹き込むもの、それが平和学なのである。
(「はしがき」より)
===

ぼくの書いたところの出だしも紹介します。今読み返してみると、ぼくの書いたところはPP研を中心とした、いろんなところで聞いたこと、そしてそれをきっかけに読んだことの寄せ集めになっています。以下は校正前のデータです。
====
17章「グローバル化」と向きあう人びと

1、はじめに

 「もうたくさんだ。」(*1)と宣言して、1994年1月1日にサパティスタは反
乱を開始した。

 グローバル化が貧しい人をより貧しくする。飢えや治療可能な病気で命を落とす人は世界中のさまざまな機関の努力にもかかわらず、再び増え始めている。(*2) 他方、一握りの経済的に非常に豊かな人には使いきれない富を生みだす。そんな世界にサパティスタは「もうたくさんだ」と宣言し闘争を開始した。その日はNAFTA(北米自由貿易協定)という、新自由主義にもとづく協定が発効した日だった。

 近年、とりわけ80年代後半以降、グローバル化の嵐はとどまるところを知らない。そして、その犠牲が次々に顕在化する中で、それへの抵抗も始動している。この項では、グローバル化に対抗する運動と、それが表現する問題を紹介する。それが平和学の実践につながると考える。平和学が提起する積極的平和や不条理な苦痛の除去は理論のみで成立しない。世界中の現場で平和学的な価値を求める多種多様な実践が行われている。グローバル化に反対する運動もその一翼である。

 読書を読書で、勉強を勉強で終えてほしくない。この世界の中で自分がどこに存在し、いかなる役割を果たすのかということに自覚的でありたいし、あってほしい。サパティスタが言う「もうたくさんだ!」の中身を以下で考える。
=====

==終章から==
2 平和学アプローチの含意
平和学とは、直接的暴力と間接的・構造的暴力をともに克服していく方法・道筋を探求することである。公害などの環境破壊は、サブシステンス=「自然生態系のなかで人間社会を維持し、再生産していく仕組み」に加えられた暴力であり、その結果、サブシステンスが本来持つサステイナビリティーが奪われている状態である。(第1章)。したがって「環境を平和学する」とは、環境問題の解をサブシステンスの永続性の回復に求めることを意味する。すなわち、サブシステンスに加えられた構造的暴力を含む暴力の全体性を克服していく道筋を探ることである。
===

==以下、目次==

戸崎純・横山正樹編、『環境を平和学する!
「持続可能な開発」からサブシステンス志向へ』
法律文化社、2002年6月20日出版 2100円

はしがき
目 次
序 章 サステイナブル・ディベロップメント」を超えて

第1部 環境と開発の平和学
第1章 暴力は本来性(サブシステンス)を奪う(横山正樹)
 1. はじめに
 2. 暴力の不在としての平和
 3. 人為的暴力と構造的暴力
 4. 不条理な苦痛と暴力
 5. おわりに

第2章 生命系として環境を考える (戸ア純)
 1. はじめに
 2. 生命系としての自然環境
 3. 自然環境と人間社会
 4. サスティナブル・ディベロップメントとパラダイム・シフト

第3章 グローバリゼーションを超える平和学の試み(郭洋春)
 1. はじめに
 2. グローバリゼーションとは何か
 3. 今日のグローバリゼーション
 4. グローバリゼーションを超える平和学の試み

第4章 「開発パラダイム」から「平和パラダイム」へ(横山正樹)
 1. はじめに
 2. グローバリゼーションと開発主義
 3. サブシステンスにもとづく平和
 4. 自力更生と市民連帯のためのエクスポージャー
 5. おわりに

第2部 世界をとらえる
第5章 世界経済をとらえる(宮寺卓)
 1. はじめに
 2. 「経済」とは何か?
 3. 資本主義世界経済
 4. おわりに

第6章 国際政治をとらえる  (蓮井誠一郎)
 1. はじめに
 2. リーダーシップ・サイクル学派
 3. パワー移行学派
 4. 平和達成手段としての覇権安定論
 5. 国家優先の安全保障
 6. 大国優先の安全保障
 7. 九・一一と覇権安定、国家安全保障
 8. おわりに

第7章 現代社会をとらえる (中馬祥子)
 1. はじめに
 2. 現代世界を構成する社会観
 3. 現代世界を構成する差別の構造
 4. 現代世界批判に向けて
    
第3部 生命を平和学する
第8章 平和学から見たリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(伊藤美幸)
 1. はじめに 
 2. リプロダクティブ・ヘルス/ライツと自己決定
 3. 強いられた出産・中絶
 4. 人口抑制のための避妊
 5. 不妊治療
 6. 環境汚染による存続の危機
 7. 平和学から見たリプロダクティブ・ヘルス/ライツ

第9章 生殖医療技術の現在  (小川景子)
 1. はじめに
 2. 不妊症治療としての生殖医療技術
 3. 第三者を介しての生殖医療技術
 4. おわりに
 
第10章 エコ・フェミニズムの現在(中馬祥子)
 1. はじめに
 2. エコ・フェミニズムとは? 
 3. エコ・フェミニズムの実践
 4. エコ・フェミニズムの問題点

第4部 周辺に学ぶ
第11章 巨大資源開発を超えて――フィリピンの現場より―― (栗田英幸)
 1. はじめに
 2. 持続可能な開発
 3. 開発現場
 4. 平和学からの検証
 5. サブシステンスとグローカル・ネットワーク

第12章 熱帯林――海の向こうとと私たち―― (山田修)
 1. はじめに
 2. 日本人とコメづくり
 3. 環境に依存する農林水産業
 4. 環境的危機にさらされる東南アジア
 5. 危機の認識と警告
 6. 生活に忍び寄る環境的危機
 7. 私たちの社会の問題性
 8. 私たちはどのに向かうのか

第13章 フィリピン・バナナ村の歩み (伊藤美幸)
 1. バナナの民衆交易
 2. 失敗の原因
 3. 暴力の所在

第14章 人間関係の危機 (草島豊)
 1. 「傷つけたくない、傷つきたくない」 ――友人との関係性――
 2. 人を測るものさし――人間の数値化と商品化――
 3. 人間関係におけるサブシステンス
 4. 「闇の中の光」求めることから気付いていくことへ

第5部 世界を変える
第15章 平和NGO     (蓮井誠一郎・秋山祐子)
 1. 平和概念、サブシステンスと核兵器
 2. 増え続けた核兵器
 3. 蔓延する核依存症
 4. 核を必要としない国際関係とNGO
 5. 平和NGOと開発パラダイム
 6. 平和NGOピースデポ

第16章 国際協力NGO (戸ア純)
 1. はじめに          
 2. 現代世界とNGO      
 3. NGOとサブシステンス
 4. NGOが示す世界

第17章 「グローバル化」と向きあう人々  (鶴田雅英)
 1. はじめに
 2. グローバル化とは?
 3. サパティスタ
 4. シアトル以前、シアトル以降
 5. 問い直されるNGOの役割 ――「関与・参加」か「反関与」(解体)か?――
 6. 九月一一日

終 章 サブシステンスと世界システム(戸崎純)
 1. はじめに
 2. 平和学アプローチの合意
 3. サブシステンスと世界システム
 4. 世界システムを超えて

参考文献
索 引
執筆者紹介
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