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zoom RSS 「穀物をめぐる大きな矛盾」メモ

<<   作成日時 : 2010/05/06 03:01   >>

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このブックレット、どこかのMLで紹介されたので、ネットで注文し、7−11受け取り。
読み始めたら、すぐ終わっちゃうんだが、しばらく放置してたのを読んだ。

もくじなどは以下
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穀物をめぐる大きな矛盾 (筑波書房ブックレット―暮らしのなかの食と農シリーズ)佐久間 智子著2010年

目次

1 穀物価格高騰の背景

マネー投機のインパクト
サブプライム・ローンと食料市場
主食意外に使われる穀物
飼料として消 費される穀物
輸送用燃料の原料とされる穀物
トウモロコシ輸出大国である米国の変節
輸入バイオ燃料の時代へ
脅かされる食料 生産基盤―食料生産と水問題


2 食肉とバイオ燃料が環境と健康に与える影響

飼料生産の環境影響
大規模・集中化が進む家畜産業
不 健康な家畜と不健康な現代人
バイオ燃料のためのトウモロコシ生産拡大がもたらしたもの
農地を広げてバイオ燃料そつくれば、温室効果ガスの 排出は増える
バイオ燃料では解決できない


3 なぜ飢餓がなくならないのか

下がらない食料価格
なぜ貧しい国々に食糧が行き渡ら ないのか
債務問題がもたらした商品作物生産の拡大
最貧国が主要食品を自給できなくなった訳
米国とEUではなぜ農業に巨額の補助金 は出るのか


4 日本の食糧事情と、その背景

最貧国から食糧を奪う日本
先進国が支配する食料貿易
米国の対日食料戦略
農 業基本法と農産物貿易自由化
私たちの食生活に見る対米依存
日本の食肉・油脂消費のフットプリント


5 私たちの食生活を見直す

近代農業のグローバル化
中食・外食および加工食品の問題
現代のフードシステムの裏側で
私たちの分け前
完 全自給食メニューから分かること
真に豊かで健康な食生活とは
地域の農業を支える
今の経済システムや価値観を離れる必要

=====


79p の薄いブックレットなので、それにこれだけ詳しい目次があれば、書いてあるこてゃ想像できる人も少ないないだろうけど、それでもお勧めブックレット。(別に佐久間さんに頼まれたり脅されたりして書いてるわけじゃないです。はい。)読み始めたらすぐ終わるし。


ぼくにとっては知らない話がけっこうあって(聞いたことはあったかもしれないが)へぇ〜という話は多かった。

たとえば、草食動物である牛に穀物やタンパク質、油脂(配合飼料)が与えられることの問題。それに関するさまざまな問題が挙げられているが、例えば以下の記述
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 私たちの多くが、柔らかく、さしの入った霜降り肉が大好きですし、乳脂肪分の多い濃厚な牛乳を1年中飲めるのが当たり前と思っています。そのような牛肉や牛乳は、家畜に配合飼料を与えなければ得ることができません。29p
====
これらの問題が顕在化した米国では議会で抗生物質の使用禁止が議論され「草を食っている牛」というラベルもできている。また、欧州では家畜動物の十分なスペースや光、新鮮な空気、水、餌を与えることが基準として定められているという。


さらに、貧困国の飢餓の問題に関して
====
貧困国の一次産品生産者の生活を改善するには、生産国内で最終商品まで加工し、生産国の政府や企業が国際貿易に直接携わることを通じて、生産国の取り分を増やし、それが生産者にまで行き渡るようにする必要があります。 39-40p
====

そして、債務問題が主食生産から商品作物の転換を生み出したことも指摘される。


またNAFTAの影響でメキシコで200万人の農業従事者が離農というような話も出ている。



ハイチ、メキシコを例に主食自給が崩壊させられているのを説明した後に、サブサハラや他のカリブ諸国、東南アジアではづっと以前からそうだったと書く。つまり何が起きたかといえば、米国から実際の生産コストを無視した補助金漬けの穀物(小麦など)が援助などの形で入ってきて、主食生産をしていた農家が食えなくなり、かつ食生活も変化していき、主食を作っていた農地では富裕国向けの換金作物が作られるようになった。そして、欧米の農業補助金付のダンピング輸出はいまでも続いている。39-42p

そして、食料輸出の7割以上は「先進国」が行っている。49pいわゆる「途上国」は買わされている。それもひどい手口が使われる。援助で入れた食い物で嗜好を変えさせ、その地の主食生産者は食えなくなる。

日本でも戦後に援助で小麦が導入され、パン食がさまざまな手法で推進され、米離れが起きている。その分、米の消費量は減少し、米余りという事態が起きている。52p

これを読むと、米は自然に余るようになったのではなく、余る構造が意識的に作られたことがわかる。農産物を通した植民地支配。それがいまの日本でも続いているわけだ。

食べものの生産と流通におけるCO2排出にも触れ、海外でとれた有機作物か、若干は農薬を使っていても地元で旬にとれた食べ物かと問い、後者のほうが環境には良い場合も多いという。60p


終章は「私たちの食生活を見直す」というもの。

製造日ではなく、賞味期限表示になり、賞味期限が過ぎたからといって臭いもかがずに捨てる消費者を増やしているという66p。食えるかどうかはやはり自分で判断できるようにしたい。これくらいなら大丈夫っていう線を自分で知るのは大事だ。

そして、南とのあいだでの「公正さ」も問われる。
食肉や鶏卵や乳製品は、減らすことが望ましいという。ま、それぞれが現在どれくらい消費しているかによるのだけど。

興味深かったのが、農水省が出している、日本の現在の農地で供給可能なメニュー。
毎日、食卓にあげることができるのは
ご飯2杯
サツマイモ3本
ジャガイモ3個
焼き魚1切れ
ぬか漬け
林檎(1/4)

味噌汁・うどん 2日に1度
納豆 3日に2パック
牛乳 6日に1杯
卵 7日に1個
食肉 9日に1度だけ100g
油脂 1日0.6g

ご飯はもう少し食べられるような気がするんだが、佐久間さんはこれは今より「健康的でさえあるかもしれない」と書く。

確かにそうかもしれないが・・・、我慢は難しいかも。


で、最後の部分で、佐久間さんはPCや車を短いサイクルで買い換えたり、インターネットや携帯電話にかける金をもう少し食いものに回してもいいんじゃないか的なことを書いた後でこんな風にまとめる。

===
 さりとて、地域の農業を再生し、環境にも身体にも良い食べ物を食べるためにできることは、よりたくさんの食費を支出することだけではありません。環境にも身体にもいい農業は、農薬や化学肥料を多用する農業よりも労働集約的であり、これからもっとも深刻な問題になっていくのは人手不足なのです。他の仕事をしながら休日だけ、あるいは農繁期だけ農業を手伝うことが、余暇の過ごし方として、あるいは健康や環境によい食べ物を安く手に入れる方法として広く一般的になっていけば(以下略)
===

えっ、これが最後の文章か、と思わせる意外な最後の文章。佐久間さんの落としどころの意外さに乾杯。




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