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zoom RSS 安永健太さんはなぜ死んだのか

<<   作成日時 : 2010/08/02 17:20   >>

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7月30日金曜日、以下の集まりに参加した。
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障害がある人の人権と地域生活を考えるフォーラム
−佐賀・安永健太さんの死亡事件の真相究明を通して−
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http://www.jdnet.gr.jp/news/2010/07/forum.htm

事件の概要はウィキペディアの「知的障害者身柄確保死亡事件」という項にでている。
以下に引用
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2007年(平成19年)9月25日夕方、佐賀県佐賀市内の授産施設(作業所)に通う安永健太(当時25歳)が、佐賀市南佐賀の国道208号を自転車で走行中、「車道を蛇行運転していた(警察発表)」のを佐賀県警佐賀警察署所属のパトカーが発見し、警察官は「酩酊状態と判断」したため、パトカーにより追跡。その後、安永は信号停車中のバイクに衝突・転倒した。この際に、警察官が保護しようとして肩に手を触れたところ、安永が激しく抵抗したため、応援に駆けつけた警察官を含む5名によりうつぶせの状態で取りおさえられた。直後に、安永は痙攣・呼吸困難等の症状を示し、救急搬送先の病院で死亡した。
遺族は2008年(平成20年)3月17日、警察官が取り押さえる際に暴行を加えたとして、特別公務員暴行陵虐致死の疑いで佐賀地検に刑事告訴したが、佐賀地検は同年3月29日不起訴処分とした。
そのため、遺族は4月3日に佐賀地裁に対し、佐賀県警の警察官5名を特別公務員暴行陵虐致死容疑で付審判請求。これを受け、障害者団体・市民グループによる付審判請求の署名集めの活動が全国規模で展開され、11万人以上が署名した。
2009年(平成21年)3月3日、佐賀地方裁判所は、直接暴行を加えたとされる警察官1人を特別公務員暴行陵虐罪で付審判を開始すると決定した。その後、2009年(平成21年)9月、特別公務員暴行陵虐致傷罪への訴因変更が認められた。
===
この付審判請求という制度もあまり知られていない。ぼくも知らなかった。

これも安直にWikiで調べると
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付審判請求(ふしんぱんせいきゅう)とは、日本における刑事訴訟手続の一つ。公務員の職権濫用等の罪について告訴又は告発した者が、検察官による不起訴等の処分に不服がある場合、裁判所に対して、審判に付することを請求すること。
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とある。1949年以降、延べ約1万8000人の警察官や刑務官など公務員に対する付審判請求があったが、認められたのは約20人とのこと。

この府審判の第1回目の公判が29日に開かれている。
佐賀新聞の記事が比較的詳しい。
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1694073.article.html


ともあれ、この事件でなぜ安永健太さんが死に至らしめられたのか、そこに問題がある。

集会で聞いた話やWebで読んだ限りでは、どうも佐賀県警が責任逃れに終始しているように見える。そこで何が起きたのか、すべてを明らかにしようとしているという風にはとても見えない。

被害者の父親も「本当に知りたいのは何があって、健太が何で死んだか」と記者会見で発言していし、集会のあいさつでも、ていねいな言い方ではあったが、そのようなことを言っていたと思う。同時に集会でのあいさつに立った弟さんは「兄の死を絶対に犬死にしてはいけない」「ほうっておけば同様の被害者は必ず出る」と強調していた。

安永健太さんの死と警察のあきらかに大げさな身柄取り押さえの正確な因果関係はまだ、明らかになっているとはいえないし、付審判でも問われているのは、残念ながら死亡との因果関係ではなく、暴行の有無だけだ。しかし、その場で何が行われていたかが明らかになれば、健太さんを死に至らしめたものが何だったかということは、かなり明らかになるはずだ。

現時点で明確なのは警察は健太さんが知的障害だということを知らなかったこと。そして、健太さんのような知的障害の人にどのような対応をするべきだったのかも知らなかったのだろう。集会では翌年から佐賀県警が施設などへの訪問回数を増やし、知的障害者などの実態を知る努力をしているようだが、そのことはこの事件とは関係がないこととしてやられているという報告もあった。


また、集会でも紹介されていた町田市内での取り組み“SOSボード”というのが興味深かったので紹介する。こういうことをもっと多くいの人が知る必要があるのだろう。
下記のブログに朝日新聞多摩版の記事が転載されている。
http://blog.goo.ne.jp/kazutou-s/e/93985eca32c91a86534e78fff5d670c2
「作成のきっかけは、2007年に佐賀県で起こった知的障害者の警官による取り押さえによる死亡事件だった。同会では、問題の背景には一般の人の障害者に対する理解不足があると考えて、「最低限知ってほしい接し方」をA4版の紙にまとめて、市内の商店などに掲示を依頼した。親たちにとっては、事件は他人事ではないのである」とのこと。

内容も別のブログに掲載してあったので、転載しておこう。

●こんな人がいたら…
 ○簡単な質問が理解できなかったり、意味を取り違えたりすることが多く、コミュニケーションが取りにくい人
 ○パニックを起こしている人
              ↓
●こんな風に接してください
 ◇言葉を掛ける時は、肯定的な表現・態度でお願いします。
    (例;「走ってはダメ」ではなく、「歩きましょう」…等)
 ◇おだやかな口調、短い言葉で話してください。
   具体的な写真やイラスト、文字で示す方が伝わりやすい人もいます。
 ◇パニックを起こしている時には、広すぎず静かな場所で落ち着かせてください。
 ◇触れられることが苦手な人もいますので、注意してください。
http://ameblo.jp/5719yukko-1223b22ye/entry-10560929826.html から

これって、もしかしたら、朝、母親に向かって「仕事に行っちゃヤダ」と泣き叫ぶ孫娘にも有効なのかもしれない。

ともあれ、パニックを起こしている当事者に対応するのは、誰であってもけっこう大変なのだが、警察は、そういう場面に遭遇する可能性が高いのだから、まず、パニックが起こらないような対応を行い、パニックになってしまった場合にも、それなりの対応ができるようなトレーニングを行うことが必要だと思う。今回の対応は明らかに間違っているのだし、そのことはまず、ちゃんと反省してほしい。


ここまで、縷々転載したり、書いたりしたように、まず警察の対応が問われなければならないし、そこで何が行われたのかということが、包み隠さず明らかにされなければならない。責任追及されることを恐れて、情報を出そうとしない警察の態度はおかしい。30日の集会には民主党の議員も参加し、複数の議員のメッセージが紹介されていたが、与党であれば、政治主導で、そこで何が行われたのか、包み隠さず明らかにするよう指示できないのかと思う。また、再発防止に向けた全国的な取り組みがちゃんとなされなければならないはずだが、そのような動きは見当たらない。

次に集会であまり言及されなかったことを書く。
事件は健太さんの自宅から、信号が二つという地点で起きたという。彼のことを知っている人が近くにいなかったのかというのが残念だ。彼は、毎日同じ時間に帰宅していたという。容易なことではないのは承知で書くのだが、地域で共に生活するということの中身が問われている。もちろん、ぼくが住んでいる地域でもそんな風にはできていないことは多いかもしれない。そのために、どのように地域を形成することができるのかというようは方法も考えられなければならない課題になるのだろう。

知的障害の隣人が地域のかけがえのない一員であるような、そういうコミュニティが作れたら、本当に素敵だと思う。


あと、ちょっと気になるのは蘇生がどの程度行われたのかということ。どの段階で心臓が止まったのだろう。それに対して、迅速な蘇生は行われたのだろうか。警察はAEDを持っていなかったのかどうか。


そして、気になったのは育成会などの大きな団体や自閉症関係の団体などの参加が少なかったこと。すごく切実な問題のはずなのに、どうして参加してないのか、と思う。



参考URL
安永健太さんの死亡事件を考える会
http://www.yasunagakenta.com/blog1/
というのが結成されていて、先日の集会も共催している。
しかし、HPはあまり更新されていないようで、5月28日の記事が最終更新になっている。




佐賀新聞記事
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1694073.article.html
取り押さえ死審判 真相究明の場になりえるか

 付審判請求により、一度は不起訴になった警察官の刑事責任を問う全国でも珍しい裁判が29日、佐賀地裁で始まった。遺族はようやくこぎ着けた付審判で、これまで語られなかった事件の真相に光りを当てようともがく。被告の警察官は「適正な保護」と職務を全うした姿勢を淡々と述べた。法廷で互いに目を合わせることもなく、裁判は静かに幕を開けた。

「本当に知りたいのは健太が何で死んだか」

 「暴行があったかどうかだけの争い。残念だ」。死亡した安永健太さん=当時(25)=の父孝行さん(49)は、初公判が終わった後の会見で本心を吐露した。今回の裁判は死亡との因果関係ではなく、暴行の有無が争点。「本当に知りたいのは何があって、健太が何で死んだか」。法廷で初めて顔を合わせた佐賀県警の巡査部長松雪大地被告(29)に対しても「一人の警察官。特別な感情はない」と話した。

 公判中、取り押さえの場面を再現した写真を見せられたり、被告と一緒に現場に駆け付けた上司の巡査部長が当時の様子を身ぶり手ぶりで証言しても、何度も首をかしげ、腕組みをした。

 孝行さんは「これまで警察からはバイクをけって逃げたから(逮捕するために)取り押さえたと聞かされてきた。今回、弁護側は冒頭陳述で保護目的というだけの主張。つじつまが合わない」と不信感を募らせる。

 警察官を法廷の舞台に立たせた意義の大きさ。その半面、本当に知りたいことが審理されないうえに、主張も変わってきていると感じ、戸惑いが深まった。

 一方の松雪被告。しっかりと前を見据え、裁判所に入った。法廷で職業を聞かれると「佐賀県警察官です」。はきはきと答え、指先までぴんと伸ばした直立不動を崩さなかった。証言台では正当な職務遂行を主張し、公判終了後は遺族に哀悼の言葉を述べた。

 傍聴席には安永さんの支援者と、県警の関係者が詰め掛け、冒頭陳述や証人尋問のメモを取るなど、関心の高さをうかがわせた。

 遺族の代理人弁護士は「有罪が認められれば、(損害賠償を求めた)民事訴訟で死に至った因果関係や警察の違法行為、監督責任も問える。意義は大きい」と話す。

 20人を超す証人尋問で目撃証言など、これから多くの人と時間をかけて審理は続く。その中で事件の真相を解明する糸口がつかめる可能性が消えたわけではない。「真実を語ってほしい」。何があったのかを知りたいと、孝行さんは望みをつないだ。

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