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zoom RSS 2種類の廃棄物の広域処理について

<<   作成日時 : 2012/02/25 01:57   >>

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あるきっかけで村山森哉さんを知り合いから紹介してもらって、メールをしたら、すごく興味深い返信がきたので、紹介したくなりました。

考えなければならないこととして、
廃棄物の広域処理には、2種類あり、311前から広域処理は行われており、中央から地方への広域処理はいまのような形で問題になることはなかった、ということがあると思います。

これは植民地主義とも重ねて考えられなければならない話ではないかと感じました。

以下、紹介です。

〜〜〜〜〜
(前書き部分略)

現在、震災がれきの広域処理ということが言われていると思うのですが、廃棄物の広域処理には、2種類のものがあります。

1.3・11以前からずっとあった、都市から地方への廃棄物処理の委託(というか押し付け)

2.3・11以後に起きた災害廃棄物(いわゆる震災がれき)

わたしが個人で運動を行っているのは、1.についてです。

具体的に言いますと、わたしの故郷である秋田県、その県北にあります大館市、小坂町への首都圏からの焼却灰の流入への反対運動に従事しているわけです。

ことのあらましにつきましては、以下の呼びかけ文をご参照戴ければと思います。
http://nomoreashes.blog.fc2.com/blog-entry-1.html

簡単にまとめると、首都圏(とくに千葉・埼玉)から、環境省の基準すら大きく上回る焼却灰が騙まし討ち当然に運び込まれ、埋め立てられていたこと、そして、線量すら不明な、一般ゴミの焼却灰が南関東を中心とした30以上の自治体から2万3千トン埋め立てられ、河川が汚染されていることを問題にしております。

大都市が処分場を用意できず、その尻拭いを雇用がなく経済基盤が弱い地方、ことに鉱山があった地域が引き受ける、というのは3・11以前から全国的に見られる構図です。それに放射能汚染が重なって、こういう問題が起きているわけです。

ハイロアクション福島の武藤類子さんは「コンセントの向こうを想像してほしい」と言いました。都市の矛盾を地方に押し付けるという、構造的な問題に取り組め、という提起だとわたしは解しています。

都市は電力の調達、そして廃棄物の処理という、経済と生活をまわすための外部不経済の部分を地方に依存することで成り立っている。実に歪な構造があります。そのことを正面から直視せねばならないのではないか、と思います。原発以外のことについても。

・・略・・。

原発が廃炉になったところで、都市の矛盾の押し付け構造(しかもそれを地域が自発的に服従せざるを得ないという構造)自体がなくなってくれなければ、運動をしている目的というのは果たせません。

付言すれば、東北に首都圏の廃棄物が大量に持ち込まれて問題が起こることには、歴史の蓄積があります。

80年代バブル期の一般廃棄物・産業廃棄物の大量流入による「東北ごみ戦争」(河北新報社がこのタイトルで岩波から本を出してますが)、90年代末に発覚した、河川の汚染などが大問題になった青森・岩手県境産業廃棄物大量不法投棄事件に代表される相次ぐ産業廃棄物の不法投棄、こういったものを抱えています。

東北の人間の感覚としては、大館・小坂の件は特段新しい種類のできごとではなく「またか・・・」という類の感想しか漏らしようのないものでもあります。

何より、原発事故の影響で、政策のあおりを食らって、ただでさえぎりぎりの状況だった農林業が、追加の大きなリスクを都市の電力のために負わされている原状があります。その中で、さらに廃棄物によるリスクまで背負わされ、地方の生産者はその条件下で「安全な食料」を都市の消費者に要求されている状況です。

この状況で、脱原発運動の主流がもっぱら都市の消費者(&被害者)運動としての姿勢に留まっていることに対して、わたしは苛立ちを禁じ得ません。

まして、秋田は電源三法交付金をもらっていたわけでもありませんし。ちなみに、一般廃棄物の広域処理についての行政間の受け入れ協定によっても、お金は発生しません。産業廃棄物については、あまりに首都圏からの流入圧力が強いので、秋田のように県外からの産廃業者に対しては税金をかけているところもありますが。

というわけで・・・。

ここまで長々と書いてきましたが、震災がれきについての議論をする前に、できたら自分たちの足元から廃棄物が地方に拡散していく問題について本気で取り組んで欲しい、というのが正直な気持ちとしてあります。

脱原発運動の内部で広域処理によって地方が脅かされている問題について提起しても、それは常に「震災がれきの受け入れ問題」の前に後景化すると言う宿命があります。また、脱原発シングルイシュー主義が強まっているいま、ますます地方への廃棄物押し付け問題は議論されない状況になっています。

しかし、そうやって都市の側がこの問題に対して足踏みをしているうちに、地方でははっきりと、関東圏からのゴミの受け入れは嫌だ、という住民からの発意がまとまっているのです。小坂町では首都圏からのゴミの受け入れに反対する署名が人口6000余のうち、3300筆集まりました。

そして、たとえば、大館の住民団体の中ではこんな提案が行われているわけです。
http://ameblo.jp/hahadesukara/entry-11138138793.html

「私たちの提案は「日本全国各自治区に完全遮断型の処分場を!」です。
国に屋根付き、でゴミ汁の出ない放射能に対応した全く新しい処分場を作っていただきましょう。
勿論、それぞれの地元企業の公共事業として。
しっかりと閉じ込めて、その管理は向こう何年何百年、国にしていただきましょう。
押し付けたり、押し戻したりすることなく、自分達のゴミは自分達のところで、完全に閉じ込める。」

また、

「先日、仮置きされていた焼却灰が全て返送されました。私たちもホッと胸をなでおろしました。しかし、返送先でまた、なんの対策もなく既存の処分場へ埋め立てられたり、反対の声が上がっていない、他県へ送られる事がないように、願わずにはいられません。」

とも上記のブログでもありますが・・・。

悲しいかな、上記の懸念は既に的中しています。小坂町から送り返された埼玉県川口市の焼却灰は、山形県米沢市、群馬県草津市に再び広域処理されています。南関東は、廃棄物問題においては加害者にいくらでもなりうる立場です。(もちろん、埼玉・千葉の産廃問題、あるいは日の出の水質汚染の問題のように、関東の中での押し付け構造もあるわけですが) 

だいぶ長くなりましたが。震災がれきの話ができるのは、そうした力の強い大都市から力の弱い農村、地方都市へのゴミの押し付けの歴史を総括し、かつ、なお今も加害者としてあり続けているという立場を前提とした上でのことだと思っています。

その上であえて震災がれきについて触れるとすれば、まずは、どうすれば安全に処理ができるか? ということを国に対して追求することが先なのではないか、と思います。それを言わずにロケーションだけを議論すると、処分場での被曝労働の問題が置き去りになりますし。

ロケーションの話は処理方針が固まってからのことだと思います。その上でいえば、東電管内で処理するべきではないか、と漠然と思っていますが・・・。


あと、震災がれきの問題についてもうひとつ思うことを。

福島にがれきを集中して処理させるという議論の設定は、広く運動体の中でも見られることなのですが、果たして、福島原発の跡地は廃棄物の処分ができるような環境なのか、疑問を持っています。

原発の燃料は完全に安定した状態といえるのか甚だ疑問ですし、福島原発跡地は今後も日本で一番高線量な土地であり続けることは間違いないと思います。

脱原発運動の中では、線量の高い土地からは人を避難させろという主張もメジャーだと思います。しかし、それとがれきを福島に集中させろという議論は矛盾していると思います。がれきを集中させれば、その処分を生業とする労働者もそこに集住せざるを得ません。

処分場を福島原発の跡地に作ることは、その線量の高い土地に労働者を固定することにつながるのではないか、という疑問があります。現状の技術水準でどこまで被曝を抑えることができるのかわかりませんが・・・。

「福島にがれきを集中させるべきだ」論については、同時に、その土地で暮らしていて、いつかは戻ってくることを考えているかもしれない人についてはどう考えるのか、ということも気になります。

===紹介ここまで===

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