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zoom RSS 『刑期なき収容―医療観察法という社会防衛体制』メモ

<<   作成日時 : 2014/10/12 11:55   >>

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読書メーターに最初に書いた感想
丁寧な取材に基づいて書かれているし、問題意識も鮮明で、知ならなかったこともたくさん書かれている。しかし、何かが足りないような気がする。うまく言語化できないのだけど。


小泉政権下で附属池田小事件をきっかけに成立した『医療観察法という社会防衛体制』の問題にフォーカスし、それがどのように運用されているかを丁寧に取材した本。この『医療観察法という社会防衛体制』がどのような問題を抱えているのか、ということは、この本で明確にされている。


〜〜以下、その本筋から外れる部分も含めて、気になったこと、抜き書き〜〜

高木俊介医師の2014年の講演から
「精神障害者が興奮し、暴れるのは、病気だからではない。病気の苦しさを周囲がわかってくれないという理由もある。それを薬でおとなしくさせようとする。薬が増える。幻覚、妄想を消そうとしても、決してよくならない。健康なところもおさえこんでしまうのだから」62p



88pでは医療観察法対象の、3歳児を殺害して自分も死のうと思った母親がその法の体制の元、臨床心理士が立てたプランが「だいぶよくなってきたので、事件現場に連れて行って内省させよう」というもので、それを事前に知った弁護士が抗議し、中止になった、とのこと。

このような処遇が自殺の多発になっているのではないか、と読める書き方になっている。

そして、観察法病棟での会議での「自分の罪に向き合うと生きていけない場合もあると思うのですが」という外部委員の発言も紹介される。89p


第11話「新薬」
ここで紹介される新薬クロザビンが承認されたのは2009年、統合失調症の衝動面を緩和する薬。重篤な副作用があるため275の医療機関のみで処方できるとされている。(2014年4月)

その薬について懐疑的な「精神科セカンドオピニオン 正しい診断と処方を求めて」の著者 笠医師は多剤投与されていた人が、クロザビン単剤少量に切り替えると、著効例が出現するという。なぜかと言えば、
「統合失調症は、それ自体が存在しないか、あってもきわめてまれな症例です。ほとんどすべては発達特性による一過性精神病であって、そこに抗精神薬を突っ込むから、薬剤性精神病がつくられ」ているからだ
と「特殊な持論を語る」と著者は紹介する。そして、さらに彼の発言を紹介する。
「ぼくも、ずっと加害者として診療をやってきました。多くは製薬資本による〈洗脳〉によるものです」

〜〜抜き書きここまで〜〜


最初の印象で「何かが足りないような気がする。うまく言語化できないのだけど」というのが何だろうと言語化を試みたが、やはりよくわからない。
あとがきに「多面的に描いたら」と言われ、それを心がけたとある。そういう意味では多面的な記述になっていて、医療観察法の負の側面を見ていくという問題意識を失わずに、しかし、そこが役に立った事例なども書かれていて、その方法は正しいと思う。

おそらく、物足りなかったのは、法を犯してしまった精神障害者について、どのような方法で判定が行われ、どのような処遇が求められているのか、という部分があいまいなところだろうか? この自分自身の物足りなさの分析も、もう一つ、物足りないのだけど・・・。

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