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zoom RSS 『おいしい資本主義』メモ

<<   作成日時 : 2017/12/15 07:07   >>

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この本を読むきっかけは鶴見さんの

『おいしい資本主義』書評と個人の意見の大切さ
http://tsurumitext.seesaa.net/article/452476358.html

この書評を読んで読みたくなって、図書館で借りて読んだ。


本の簡単な紹介は
田舎で「おいしい資本主義」 「アロハで田植え」が単行本に
https://www.j-cast.com/trend/2015/09/16245130.html
でも読める。

朝日新聞の記者で音楽評論やNYの話などを書いていた著者が、いきがかり上、やることになってしまったオルタナ農夫。
朝1時間の農業でとりあえず米を作って、飢えないベースを作り、そのうえでやりたいことをやるという。面倒見がいい師匠との出会いというたぐいまれな幸運があって初めて成立する「オルタナ農夫」。いろいろ異論もあるけど、面白かった。本を読んでも感じた話ではあるんだけど、知り合いの朝日の記者によると、けっこう癖は強い、とのこと。ま、ぼくが聞いた記者もそうなんだけど(笑)

「・・・? スローライフ? ロハス? エコロジー? オーガニック? シフトダウン=減速して自由に生きちゃうの?」・・・「里山資本主義ですね。・・・」
 そうじゃないんだ。言葉は悪いが、そこまで真剣じゃないんだ。・・・・
 だって、昔から、まじめなやつが、嫌いとは言わないが、苦手だったんだ。・・・ 
と書かれてるが、読み終わると、けっこうまじめじゃんと思う。

知らなかったが、『沖仲仕の哲学者』エリック・ホッファーの『波止場日記』面白そう。
思いあがった”知識人”にならないための肉体労働の必要性
15p

ユニクロの柳井の「年収1億か100万に分かれる」という発言を例に資本主義のダメさが紹介される。17-18p

「こんな不正義は許せない」ではなく、「こんな不平等を許していると社会がもたない」という感覚
20p


『オルタナ農夫』という自己規定
やりたいことをやるために最低限の生活の糧を最小限のエネルギで稼ぐ
41p

アロハシャツというスタイルは壊さない。74-75p
(しかし、ポルシェのオープンカーは軽トラに)

革命もユートピアも犬に食わせろ。わたしがやってることはただ「資本主義という怪物に力なくからめとられるだけが人生じゃないんじゃないか」という…人体実験(105p)

164pではエコロジーとファシズムの親和性を書くために高木仁三郎の著作を引用しているが、そもそもナチスがエコロジーと親和性があったという話は書かれていない。

205p〜は宇根豊さんの農本主義を紹介。
大筋で異論はないとしながら、以下のように書く
 つまり、農業すりゃすべてが解決、なんてまったく思っていないのだ。・・・むしろ農業こそが、近代の様々な問題を準備した張本人だろうぐらいに思っている。
・・・
・・・こうした「近代化の欲望を鎮める」のが大事という宇野氏(ここは宇根氏の間違いか?)の主張は
そりゃ、そうなんだ。正しい。だが同時に、あまり意味がない、というか、有効ではない。大きなお世話、ご託、お説教ととられてしまっても仕方がない。

「清貧の思想」なんてどうでもいい。 206-207p


しかし、大事なのは金だけじゃないという価値観を生き生きと生きているロールモデルが欲しいのだ、というのが著者の主張。

そして、「近代的な欲望を鎮めて、自然に包まれ、自然に生きていけ」と言ってみたところで、力を持ち得い説教だと、それはその通りだと思う。しかし、それに続いて、そうじゃなくて、「一生を賭けられるような労働を死ぬ気で見つけ出せ」と書くのだが、これだって前者と同じくらいハードルが高い話だと思う。そんなものが見つからなくても、なんか煮え切らない現状を変えるためにカジュアルに農業に、あるいは介助やガイヘルなどの福祉の仕事に、あるいは社会運動にかかわってみるというのはありじゃないかと思う。全面的に変える必要はない、できる範囲で関わって、試してみればいい。


『逃げろ、創れ、切り抜けろ』というのが、228p〜始まる節のタイトル。

『成長よりほかに道なし」というスローガンが新自由主義の脅迫の変換という指摘は確かにその通りだと思う。「〜しかない」という言い方に対して、あらゆる強圧を拒むパンクスは「そうでもないんじぇねえの?」と答えてきたという。著者によれば、パンクスの核心は『ある音楽的な傾向やら、反権力、反社会、反体制の「まねごと」になるのではなく、極言すればDIY精神、それだけでいい」とのこと。果たして、本当にそうかな。権力を問わないDIYなら、江戸時代より前の1次産業の従事者はみんなそうだったんじゃないか?

ま、言いたいことはわからないわけではないが、・・・。


そんな話に続けて、229pではセリーヌの以下の文章が引用されている。
別に変ったことはない。戦争で焼き殺された者もいれば、温められたものもいる。ちょうどその中におかれるか、前におかれるかで、火が拷問にもなれば慰安にもなるようなものだ。要はうまく切り抜けることだ。(『世の果てへの旅』から)


欧米ではわからないが、少なくともアジアでの戦争において、温められたものは、ほんの一握りのエリートだけだったのではないか?
確かに中では拷問で前では慰安だろう。例えば日本の戦争で拷問と慰安の比率はどれくらいだったのだろう。で、「待てよ」と思う。そのどちらでもないものが一番多かったのかも。

著者と意見が分かれるのはこのあとの部分だ。

著者はひどい世界であることを認識しながら、社会変革をほぼあきらめている。自分だけの(あるいは個人単位での)脱出を試みる。
こんな風に繰り返し書く。
 そんな世界を変革することが、ここでの目的じゃない。世界は、どつらの方向にへ向かおうが、良くも悪くもなりはしない。世界は、常に醜く、生きるに値しない。230p

こんな風に考える人はいるのだとは思うが、ぼくはこんな世界を変えるために動きたいと思う。(ま、楽しみながらだけど)
良くなるかどうかはわからない。でも、少しでもよくなる、あるいはこれ以上酷くなるのを止めたり、遅くしたりすることはできるんじゃないか、少なくてもその可能性を信じて生きるほうが、良くなったりしないとあきらめて生きるより、ぼくには生きやすいから。




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田舎で「おいしい資本主義」 「アロハで田植え」が単行本に
https://www.j-cast.com/trend/2015/09/16245130.html
2015/9/16 13:00
都会っ子が田舎で米作りをする――そんな実験に、50歳にもなってトライしたのが著者の朝日新聞・近藤康太郎記者だ。ドタバタぶりは「アロハで田植えしてみました」という連載記事として朝日新聞朝刊に掲載され、評判になったから、ご記憶の人もいるかもしれない。

ただし本書は、連載をまとめたものではない。全面的に書き直している。どう違うかというと、新聞には書けなかった様々な思いを大量に加筆して載せた。その思いとは――。

単行本のタイトルは「おいしい資本主義」(河出書房新社)。普通なら「都会っ子記者の稲作日記」とでもするところだが、大きく出た。要するに「百姓」をしながら「資本主義」や「生き方」に」ついて考えた、というわけだ。新聞連載の「米作り体験記」に、「哲学的考察」が新たにプラスされ単行本となった。

著者はこれまでに「リアルロック」「アメリカが知らないアメリカ」「『あらすじ』だけで人生の意味が全部わかる世界の古典13」「成長のない世界で、私たちはいかに生きていくべきなのか」など、音楽から古典、現代社会論まで、多数の著作を出してきた(一部は共著)。それらの知的蓄積をベースに、本書でも思索を重ねる。

何しろ、登場人物が多彩だ。長い「まえがき」は、ベストセラー「21世紀の資本」のトマ・ピケティについての論考から始まる。さらにルソーの「社会契約論」、旧ソ連の文学史から抹殺された作家ザミャーチン、名曲「カレーライス」で知られるフォークシンガーの遠藤賢司、ロックバンドのエレファント・カシマシ...。

本文中には太宰治、中野重治、エリック・ホッファー、アレクサンドル・デュマ、ハンナ・アーレント、野坂昭如、頭脳警察、ソレル、マルクス、カフカ、八木重吉、スライ&ファミリー・ストーン、TEARDROPS、スチーブン・キング、メルヴィル、高木仁三郎、レイチェル・カーソン、ジェームズ・ジョイス、ピート・シ−ガー、ハイデッガー、岡倉天心、ローリング・ストーンズ。「あとがき」には安倍首相も好きだという吉田松陰まで、様々な人々が順不同で登場し、自在に引用され、著者の論考の案内人となる。

たとえば、ハンナ・アーレントの「未来のユートピアを語る者は、必ずその世界の独裁者だ」との言葉を引きながら、著者はこう語る。

「理想の社会なんて語るな。革命なんか、犬にでも食わせろ。社会や世間じゃない。自分が変わるんだ。革命を起こすなら社会じゃない。自分に、革命を起こすんだ」。

50歳にもなって「自分に、革命を」という若々しさ――この本の推薦文で思想家の柄谷行人氏は「空前絶後、抱腹絶倒の生活と思想がここにある!」と大笑いの賛辞を寄せている。

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