自立支援法下の福祉工場 その1

法は4月から施行されるというのに、自立支援法下で福祉工場はどうなっていくのか。まだまだ見えない部分は多い。厚生労働省の担当職員は突貫作業で省令などで定める細目(細目ではなくてとても重要なことで決まっていないことも多い)を間に合わせようとしているようだ。当事者に議論をする時間も与えずに決めた側の問題なんだけど、やっぱりスケジュールに無理があったように思えてならない。しかし、法律が決まり、動き始める制度を注目しないわけにはいかない。そこに生活がかかっている。開かれた情報がとても少ない中で、福祉工場がこれからどうなっていくのか、ぼくを含めてとても不安な人もいると思うので、知りえたことをこれからぼくのブログに掲載していくことにした。ここから記載する内容には当然、ぼくのバイアスがたくさんかかっていることを留意してください。



第1回目の今日は以下、12月の都道府県の関係主管課長会議ででてきた資料から就労継続支援事業(雇用型)に関する部分の中の1ページ分だけを抜粋して掲載。

上記資料はPDFファイルでWAMNETの以下のアドレスに保管されている。 http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/0/66544aa30f5a5be9492570e30016d12b/$FILE/siryou9_all.pdf


以下、PDFから抜き出したTXTファイル(きれいに抜けなかった)を補足

(ちなみにWAMNETにきれいに抜く方法がないか問い合わせたところ、WAMNETももらっているのが印刷媒体で、それをスキャンしているとのこと。データでなければ化けることもあるだろう。厚生労働省はせめてWAMNETにはデータを支給したらいいんじゃないかと思う。これで音声になるのかどうか不明、このあたりのことを知っている人は教えて下さい。)


正確な情報が必要な方は必ず上記のPDFを参照してください。ここから先のテキストデータは自分用の備忘録程度のもの・


資料9 23p。

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⑥就労継続支援事業(雇用型)


【利用者像】

○ 就労以降支援事業等を利用したが一般企業の雇用に結びつかない者等であって、就労機会の提供を通じ、生産活動にかかる知識及び能力の向上を図ることにより、雇用契約に基づく就労が可能な者

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 ○次に掲げる者であって、就労の機会を通じ、就労に必要な知識及び能力の向上を図ることにより、当該事業所において雇用契約に基づく就労が可能と見込まれる者(利用開始時、65歳未満の者に限る)

  ① 就労移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった者

  ② 盲・ろう・養護学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者

  ③ 企業等を離職した者等就労経験のある者で、現に雇用関係の状態にない者

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(具体的な利用者のイメージ)

・養護学校を卒業して就労を希望するが、一般就労するには必要な体力や職業能力が不足している

・一般就労していたが、体力や能力などの理由で離職した。再度、就労の機会を通して、能力等を高めたい

・施設を退所して就労を希望するが、一般就労するには必要な体力や職業能力が不足している


【サービス内容】

○事業所内において、雇用契約に基づいて就労の機会を提供。

○ これらを通じて、一般就労に必婁な知識一能力が高まった者は、一般就労への移行に向けて支援。


(職員配置やサービス内容の図省略)



※1 通所により、雇用契約に基づく就労の機会を提供。

※2 利用期間の制限なし(利用者の状態に応じて、一般就労等への移行を支援)。


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省略した図の部分に

サービス管理責任者

職業指導員

生活支援員

という項目があり、それらの下に『(○:1で配置)』と記載されている。この意味が不明だったので詳しい人に問い合わせたら、何人に1人かを配置する予定だが、その何人のところがまだ決まっていないという意味とのこと。

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以下、このページの内容について、わたしのコメント

多くの場合、終身雇用の場になっていた福祉工場だが、このページだけ読むと、就労継続支援事業(雇用型)は終身雇用の場というより、通過施設という側面が強く打ち出されているように感じる。このことの問題を箇条書きにする。


1、一般雇用へのルートを誰がどのように準備するのかという施策が準備されているように思えないこと

2、自らの生産を糧にしている工場で、通過施設的側面を打ち出した場合、生産性の高い熟練した従業員から順番に一般雇用に回ることになるのではないか、そうしたときに現状でも経営困難を抱えている福祉工場が多い中で本当に経営が成立するのか

3、雇用という形態の中で通過的性格をどのように持つことができるのか。そのような制度は従来、日本にはなかったのではないか。


それらを考えていくと、福祉工場と就労継続支援事業(雇用型)はまったく性格が違うものとして、認識しなければならないのではないかと思えてくる。この次のページに「就労継続支援事業(雇用型)の標準的な支援内容」が記載されているが、ここにも問題は多くあると思う。それは次回、準備できれば。これで終わりにならないことを祈りつつ。


P.S.

読み返してみて、感じたのだけれども、この制度の根幹的矛盾としての、被雇用者から利用料金をとるという問題に、まだ触れていないということは、ここで明らかにしておく必要があるだろう。それらについては、費用負担の提案が具体的に出されるであろう2月以降に触れることにしたい。


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この記事へのコメント

福祉in和歌山
2006年01月22日 22:30
福祉工場ではどのような障害者の方が働いているのですか?又工賃はどのぐらいなのですか?身分保障はあるのですか?よかったら教えて下さい。
tu-ta
2006年01月22日 23:07
私が働く福祉工場は身体障害者福祉工場。
福祉工場という制度は全員が雇用。
雇用なので、労働法はすべて適用。
平均賃金はたぶん20万程度。
平均年齢はたぶん40歳台中から後半。
になっていると思います。
手元に資料がないので、正確な数値ではありません。

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