叫び

始まりは叫び。私たちは叫ぶ

 書いたり、読んだりするとき、その始まりが言葉ではなく、叫びだってことは忘れられがちだ。

 省察の出発点は「反対」「否定」「闘争」。思想は激情から生まれるのであって、理性とか、存在の神秘について椅子にもたれかかって理性的に判断するとかいうような、伝統的な「考える人」のイメージから生まれるわけじゃない。

 私たちは否定から、そして、不協和音からはじめよう。不協和音はいろんなあらわれかたをする。あいまいな内容のないつぶやき。フラストレーションの涙、激怒の叫び、・・・。

 不協和音は経験からきている。その経験にこそ価値がある。時にそれは工場での搾取だったり、家庭内での抑圧だったり、事務所内でのストレスだったり、飢えや貧困だったり、国家による暴力や差別だったり、そういうの直接的な経験。あるいは時には、テレビや新聞を通したあまり直接的ではない経験で、それらが激しい感情をひきおこす。

 ・・・

 たぶん、怒りを生むそれらのことは、個々別々の現象ではないと感じる。それぞれ関係しあってる。

the world is askew
世界は歪んでいる。

何かすごく恐ろしい経験にであったとき、その怖れに対して無力になって、言うんだ。「ありえない。これが本当だなんてありえない。でも、本当だってことは知ってる。本当でない世界の本当だってことを。」

本当の世界は何に似てる?あいまいなイメージはあるよね。こんな風になってほしい。世界は公正で、人は人としてお互いにつながる、人じゃない物事としてつながるんじゃなくて。そして、その世界では自分の「生」を生きる。でも、いまある世界に何か根本的な悪があるってことを感じるために、本当の世界は何かっていうような絵は必要ないよね。世界が悪いって感じることは、必ずしもそこにユートピアのの絵を置くことじゃない。また「王子様がいつか来てくれる」っていうようなロマンチックな話でもない。どいうことかっていうと、いまはひどい状況だけど、ある日、本当の世界とか、約束の地だとか、ハッピーエンドがやってくるってことを必ずしも意味しないってことだ。現状のひどいと感じてる世界が廃棄されて、ハッピーエンドになるっていう約束は必要ない。
 これがぼくたちの出発点:ぼくたちがひどいって感じる世界の拒否。ぼくたちが否定されてるって感じてる世界を否定すること。これがぼくたちがこだわりつづけないくちゃいけないことだ。


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これはホロウェイの
CHANGE THE WORLD WITHOUT TAKING POWER
The Meaning of Revolution Today
(『権力をとらずに世界を変える』
 この時代の革命の意味)
の冒頭部分から、気になったところの抜書き。
そんなにたくさんは間違っていないと思うけど、ぼくが日本語にしたんだから、間違いがないはずはない。
武藤精読教室はつづく。




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