「ブラッディ・カンザス」読書メモ

サラ・パレツキーの小説だが、V.I.は出てこない。
原題はBLEEDING KANSAS。
BLEEDINGとBREEDINGを勘違いして、どうしてブラッディなのかと思っていた。


bleeding
【名】

1. 出血
2. 苦しさ、ひどさ
3. にじみ、色泣き
4. 浮き水

【形】

1. 出血する、苦しい
2. すごい、途方もない、非常な、極度の、激しい、とんでもない、とてつもない、ひどい、どえらい


breeding
【名】

1. 繁殖、飼育、増殖
2. しつけ、教養、育ち、血統
3. 育種、品種改良
4. 《物理》(核分裂で)増殖


アマゾンの紹介は以下
===
内容(「BOOK」データベースより)
人生というのは作物の収穫みたいなものだ。毎年、同じところ―同じ種、肥料、土壌―から出発するのに、結果は毎年ちがってくる。グルリエ、フリーマントル、シャーペンの三家族がカンザスのコー・ヴァレーにやってきたのは、1855年のことだった。それ以来、三つの一族は隣人として生活してきた。ある時は奴隷解放に抗う者たちの襲撃を受け、またある時は疫病や旱魃といった大自然の猛威にさらされながらも、大地とともに、愛憎を紡ぎながら。歳月が過ぎ、フリーマントル家の屋敷は当主を失って無人になった。シャーペン、グルリエの両家は信教をめぐって対立を続ける。そして、激動の現代において、農場を営む人々といえども、世界と無縁ではいられない。親子の断絶、男女平等、イラク戦争、マスコミ、インターネット…フリーマントル屋敷にニューヨークから新しい住人が引っ越してきたことをきっかけに、人々の生活に巨大な波紋が起きてゆく…。V・I・ウォーショースキー・シリーズの著者が自らの故郷を舞台に、現代社会でのさまざまな問題を織りこみ、大地に生きようとする人々を重厚かつ華麗に描く野心作。
===


伝統的な田舎での価値観、有機農業、フェミニンな儀式、キリスト教原理主義、イラク反戦運動とイラク戦争で死んだ息子、鬱とグループセラピー、エルサレムに新たな神殿を建てようとするウルトラ原理主義のユダヤ教徒。

サラ・パレツキーの価値観に近いと思われる有機農業やフェミニンな儀式やイラク反戦運動に対しても、その否定的な側面も含めて両義的な広がりをもって描かれている。そういうエピソードが満載のカンザスの物語。

以下のサイトにBLEEDING KANSASの歴史的な説明がある。
http://www.independence.co.jp/usa/acw/brown/page01.html#01
奴隷解放をめぐる本当に血なまぐさい話がある。

サラ・パレツキーの物語としてのBLEEDING KANSASではなく、本物のBLEEDING KANSASは、公正を求める行動がいつでも了解可能であるとは限らないという、ある意味あたりまえの話をあらためて想起させる。この感想を書いていて感じたのだが、それはこのパレツキーの物語にもあてはまるのかもしれない。

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