オープンダイアローグで精神医療が変わればいいな(1)(「ほんの紹介」19回目)

たこの木通信2019年9月に掲載した原稿

~~~

オープンダイアローグで精神医療が変わればいいな(1)

(「ほんの紹介」19回目)


3か月に1度掲載してもらっていた「ほんの紹介」ですが、もうすぐ丸五年になります。読んで感想をくれるのは岩橋さんただ一人というか、その岩橋さんもぼくが無理やりに感想を言わせてる感じなんですけど(笑)。でも感想がないのは書き手の問題だと思って、精進します。そうそう、9月17日に田無の自立支援企画で読んでるという人に出会って、すごくうれしかったです。

というわけで、どれくらい読まれているか、ほとんどわからないままですが、とりあえず続けます。しかし、字が小さすぎて読めない、という声もありましたので、前回から字を大きくしました。そして、できるだけ1ページ以内に抑えて、これかはら毎月掲載できるようにかんばります。よろしくお願いします。

ところで、今、私はオープンダイアローグ(OD)にはまっています。といっても2冊の本を読んで、1か月に1回、金沢文庫で、2か月に1回、蒲田での勉強会に参加してるだけなんですが・・・。ぼくが読んだODが主題の2冊の本は両方とも斎藤環さんの本でした。彼が熱く語るODの話に単純に影響された感じです。

最近読んだのは『オープンダイアローグがひらく精神医療』(斎藤環著)。そこで、斎藤環さん、こんなふうに書いてます。

ODの可能性に魅せられている、精神科医として衝撃的だったのは『対話』で急性期精神病が改善・治癒するという事実をつきつけられたことだ」(15p)

 医師としての私自身は、けっして薬物を否定する立場ではない。しかし30年近く薬物治療を続けてきて思うことは、薬物には精神疾患の本質的部分を変える力はほぼない、ということだ。(17p)

オープンダイアローグには、現代の精神医療のあり方に大きなパラダイムシフトを迫る思想的・臨床的な可能性がある。それはポストモダンの思想に依拠した「人間」と「主体」の復権である。この手法/システム/思想は、わが国の精神医療が地域移行を進めていくうえでも、有力な支柱のひとつとなり得るだろう。111p

OD導入が要請するのは、ほとんど「精神医学のパラダイムシフト」に等しい変化であり、全く異質な治療文化であることを踏まえずに表層的な技法論にとどまるのであれば、 ODが本来持っている可能性は減殺されてしまいかねない。220p

急性期の「不確実性」に対して日本の精神医療はどう向き合ってきたか、多くは隔離拘束、すなわち行動制限と身体拘束によって、である。近年、精神科病院における長期に及ぶ身体拘束の急増が問題視されつつあるが、この風潮に対抗するうえでわれわれが獲得すべき資質が「不確実性への耐性」にほかならない。226p

あらら、引用しただけで紙幅がつきそうです。ともあれ、ぼくはこんな風に語る斎藤環さんの熱にあてられ、これは面白そうだと思ったのでした。じゃあ、そのオープンダイアローグとは何かという話なのですが、次回、来月にもう少し書いてみたいと思っています。

ちなみに早く知りたい人には、「オープンダイアローグ」と「ガイドライン」の二語で検索すると

「対話実践のガイドライン」というテキストがダウンロードできます。ここに「不確実性への耐性」についても書かれてます。(来月に続く予定)


ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント