再び知的障害者の暮らしと親密圏について(ほんの紹介30回目)

たこの木通信2020年8月に掲載した原稿。読み返してみたら、ミッションである本の紹介はしてない上に、意味が通じない部分や読みにくい部分がたくさんあったので、それを修正して再録。


再び知的障害者の暮らしと親密圏について

(ほんの紹介30回目)

再び「親密圏」について書こうと思いました。調べたら、4回目に書いていました。その4回目と、ほとんど同じものをブログに残しています。

【知的障害者と親密圏 『知的障害者が入所施設ではなく地域で生きていくための本』に触発されて】 
 https://tu-ta.at.
webry. info/201304/article_4.html 

そもそも「親密圏って何」って話ですが、古い親密圏とは旧来の血縁や婚姻による家族のこと。で、新しい親密圏とは何かって話ですが、アカデミックな使い方からは外れるかもしれませんが、ぼくは古い親密圏で不都合があったりする人で、しかし親密な空間を必要とする人は、それに代わる新しい親密圏を求めているというような意味で使っています。

 生きていく上で親密な空間を必要とする人と、そんなものいらないという人と両方います。それも同じ人の中で変わるかもしれません。

 上記のブログを読んでもらえると わかるのですが、この『知的障害者が入所施設ではなく地域で生きていくための本』増補版には、自立生活後、若くして亡くなった女性の話があります。上記のブログには岩橋さんもコメントしてくれています。ぼくはその死が親密圏の喪失と関係しているのではないかと感じました。もちろん、感じただけで確たる根拠はありません。そして、ここに書いたのは、とてもラフな話で、結論があるわけではありません。さらに、読み返すと、まったく厳密ではありません。

 どんな人が親密圏を求めていて、どんな人が親密圏をあまり必要としないのか、それを誰がどう判断するか、かなり難しい話だと思います。障害がない場合、多くの人は家族を離れて一人暮らしを経て、あるいは経過せずに、結婚して、あるいはせずに、家族という形の親密な空間を形成しています。

 もちろん、親密圏の有無とかにわずらわされず、清々と生きている人も少なくありません。また、 障害があってもなくても、家族とかパートナーとかの親密圏を求めつつも、それがかなえられない人もいます。で、思うのですが、親密な空間は必ず、いつも生活している家の中になければならないというものでもないような気もします。週に1回、行く場所にそれがあればいい場合もあるでしょうし、毎日なければ淋しいという人もいるかもしれません。(ただ、年に1回以下しか行かないような場所を親密な空間と呼べるかどうか、微妙だと思います。自分の生活空間にアニメやフィギュアがあればいいという人もいるかもしれません。

 このブログでは親密な空間を作ろうとしている(ように見える)ラルシュという生活の場を紹介したのですが、あえて、親密な空間は作らない、という趣旨のグループホームも多いように感じています。それを求める人には、そのほうが居心地がいいということもあると思うのですが・・・。管理が楽だから、かも。

 GHと親密圏をどう考えるか、というのもひとつの課題だと思います。先日、友人がある地域のGHで週に2回働き始めたのですが、その2回はそれぞれ別の場所での就労とのこと。利用者との関係を深めないため、ということらしいです。

 そして、親密圏が欲しい人が、一人暮らしをしたとき、どのように、その思いを満たすことが可能なのか ということが、今後、一人暮らしを進めていく上で考えたほうがいい課題なのではないかとずっと思っています。なかなか答えは出ません。でも、映画『道草』などを見ていると、素敵な親密空間ができていて、これは『新しい親密圏』と呼んでもいいかも、と思うのです。

岩橋さんのレスポンスよろしくって伝えたら、横田さんに頼んだらどうでしょう、とのこと。

~~~掲載原稿、ここまで~~~


先日、家族に否定され、大学のカトリック系サークルで性被害にあった女性の手記を紹介されて読んだところでした。
キリスト新聞のWEBサイトに掲載された手記です。http://www.kirishin.com/2020/12/16/46533/
トラウマといえそうな過去に向き合い、苦しみ抜きながら、書かれているように感じました。

家族や親密圏の話はここでは主題ではありませんが、家族という古い親密圏の中でさまざまに否定され続けた彼女の痛みも感じ取ることができます。

また、上記の文章で紹介したラルシュですが、その創設者で精神的支柱でもあったジャン・バニエの死後、明らかになった彼の性加害の話にも触れられています。

性被害・性加害、それらは親密な空間だと思われている空間で発生している例は少なくないというか、すごく多そうです。


そして、性被害や性加害の問題をぼくがどの位置から語れるだろうと感じ、タイプする指が止まります。いろんなことを隠さず書いてきたつもりですが、ここはなかなか書けない部分です。

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