『気持ちの本』メモ

以下、ホームページ http://www.douwakan.co.jp/book/%E6%B0%97%E6%8C%81%E3%81%A1%E3%81%AE%E6%9C%AC/ から

気持ちの本

おはなし

 「うれしい気持ち、悲しい気持ち、しあわせな気持ち、いやな気持ち、どれもみんな、あなたの大切な気持ち」心の中は目で見えないけれど、心の中の状態を気持ちが知らせてくれます。その時の気持ちを大切にしてください。嬉しい気持ちや幸せな気持ちは、それを言葉にすることで誰かに伝えましょう。あなたの嬉しさはきっと2倍になるはずです。心にいかりの気持ちがわいたら、怒った気持ちを言葉にして誰かに話してみましょう。あなたが人に言葉にして話すと、その気持ちは半分になります。悲しい時も悔しい時もさびしい時も、そうです。言葉にならない気持ちもあるかもしれません。でもあきらめないで!あなたを分かってくれる人に聞いてもらいましょう。あきらめないで、聞いてくれる人を探しましょう。子ども電話相談もあるのです。「いろんな気持ちを大切にして ぐんぐん大きく しあわせになる。」(編集企画室 U・A)

森田 ゆり

たくさんの子どもたち

  

定価

本体1,400円(+税)

発行年

2003年7月

~~HPからの引用ここまで~~



目次 

うれしい気持ち

悲しい気持ち

しあわせな気持ち

いやな気持ち

自分の気持ちを大切にしよう

気持ちの言葉

気持ちを人につたえる:うれしいとき

気持ちを人につたえる:おこっているとき

気持ちを人につたえる:こわいとき

気持ちを人につたえる:うらやましいとき

気持ちを人につたえる:心配なとき

気持ちを人につたえる:死の悲しみ

言葉にできない気持ちもある

人の気持ちを聞く

風船の気持ち


おとなのあなたへ

この本の活用のしかた

おとなにも必要な大切な話が詰まっているように感じた。

例えば、「言葉にできない気持ちもある」というところにはこんな風に書いてある。

気持ちを言葉にして人に話そう、といわれても、

言葉でなんといえばいいか、わからないときもある。

いろんな気持ちが入りまじっていて、なんだか、わからなくなってしまうこともある。


そんなときでも、しんぼう強く、あなたの気持ちを聞いてくれる人に、話してみよう。

話しているうちに、わけのわからない気持ちが、はっきりしてきたり、

言葉が見つかったりする。

これ、オープンダイアローグだ。 

そして、絵本は以下のように続く。

聞いてくれる人がだれもいなくて、つらい気持ちが、いっぱいに

なってしまったときは、じゅもんをのなえるのも、いいかもしれないよ。

じゅもんは自分でつくる。たとえば、こんなのはどうだろう。

 「きもち、きもち、ちき、ちき、もち、もち、キ・カ・プー」

自分だけのじゅもんを、気持ちが落ちつくまで、くりかえし、となえる。
27p

この呪文は面白いし、ちょっと楽しくなったりするかもしれないけれども、でも、やはり、呪文を唱えるだけじゃ、なかなか気持ちは収まらない。
聴いてくれる人が必要なのだ。誰かが聴いてくれることが。

そして、それは、こどもの(だけじゃなくて、苦しんでいる大人にも)SOSに気づく、まわりの人間が必要だということだ。

例えば、子ども食堂は、そういうことのためにもあるのだと思う。

おとなのあなたへ

・・・

 感情は言葉にすることで、自分にも相手にもはっきりし、そこに、コミュニケーションが生まれます。「ムカつく」 ことが良いか悪いかではなく、いったい、誰に対して、何が理由で「ムカついて」いるのか、さらに、自分は相手に何を求め、何をしたいのかは、それを言葉にすることで見えてきます。

 怒りや悔しさや悲しさの感情を、言葉にして相手に伝えるのは、相手を傷つけたいからではなく、相手に自分の気持ちを理解してほしいからです。わたしたち人間は、子どもであれ、おとなであれ、相手に自分の気持ちをわかってほしいという、たいへんに強い欲求をもっています。しかし、多くの場合、人は、怒りを相手に投げつけるようなやり方でしか表現しないために、相手の理解を得るどころか、相手を怒らせてしまい、結果的に、互いを傷つけ合う感情のボールのぶつけあいになってしまうのです。 

 健康な心を維持するための感情表現の秘訣は、率直な言葉での表現です。例えば、「お姉ちゃんのこと、うらましいなあ」「あたし、はらがたってしかたがないんです」「わたしは、怒ってます」などは、どれも、率直に自分の感情を言葉にしている、健康な表現方法です。 35-36p

そして、これに続けて、聴いてくれる人の必要性が書かれる。表面的に聞くのではなく、気持ちをちゃんと聴いてくれる人の必要性が。そして、以下のように続く。

・・・子どもたちのまわりに、いったいどれだけ、子どもの 感情表現に耳を傾けて聴いてくれる おとながいるのでしょう?

 教師や親は、子どもに「たずねる」ことはよくしています。「いったい、どうしたの」「なにがあったの」「どっちが先に手を出したんだ」と事実関係をたずねて、状況を把握して、悪いのは誰かをさがし、謝らせるなどの決着をつけることは、よくしています。でも、いくら決着をつけても、当事者の感情への対応、すなわち、気持ちを聴いてもらい、気持ちを語ることができなければ、当事者にとっては何一つ解決しません。おとなはまず。子どもの気持ちを聴かなければなりません。 そのときの「きく」は、門ガマエの「聞く」ではなく、耳と心をもって相手の心を「聴く」のです。

 子どもの気持ちに耳を傾け、しっかりと聴くことのできるおとなが 1万人、10万人、50万人、100万人と増えることが、、子どもをとりまく多くの社会問題の、 効果的にして実現可能な解決方法だと、わたしは 信じています。

 あなたもぜひ、その一人になってください。36p

ここで、森田さんは子どもの気持ちがしっかり聴ける大人が増えることが社会問題の解決方法だと書く。それは単にそれが子どもにいい影響を与えるということを超えて、しっかり聴ける人が増えるというようことは、社会が成熟することであり、そのような社会の成熟は、いまのようにいろんな意味で強い立場にいることができるものが一人勝ちし、強者の立場に立てるものが嘘でうそを糊塗するような社会を許さなくなるはず、そのように社会が変わらざるを得なくなる。そんなことを森田さんは言いたいのだろうと思った。

 さらに、ここに続けて、この本では、子どもが良い聴き手になる方法を紹介していて、子どもたちはそれを使って、よい聴き手になってくれる。そして、大人のあなたも、子どもたちといっしょによい聴き手になる練習をしてください、と書かれている。

そして、こんな風に続く。

 この本は、自分のどのような感情も否認しないで、まずは受け入れること、感情を人に素直に表現することの大切さ、いかりや口や舌などの感情はどのように人に語ることができるのか、そして、よい聴き手になるためには何ができるのかを 、子どもたちに伝えるために書きました。同時に、同じことを、子どものまわりにいる、おとなのあなたのためにも 伝えたくて書きました。子どもたちの、そしてあなたの心の健康維持のために、この本を活用してください。その際に、次のことに留意してください。


 1 気持ちを言葉で語ることの大切さを伝えます。
   子どもが、感情表現の言葉をもたない場合は、気持ちを表す言葉を提供します。

 2 おとなのあなたも、自分の気持ちを言葉で率直に伝える努力をしてください。
   嬉しい、幸せなどの心地よい気持ちであれ、怒りやねたみなどの不快な気持ちであれ、あなたの心の中に生じる感情は、この地球にたった一つしかない、あなたのいのちの尊い営みです。それを丸ごと受けとめて、 それをあなたの言葉や絵や音で表現しましょう。

 3 子どもの気持ちの聴き方、受けとめ方としては、 3ステップによる、共感的傾聴が基本です。

① 相手の気持ちを認める。たとえば、「痛くてたまらないんだね」「悔しくて怒ってるってここと、よくわかるよ」などの言葉をかける。
② 気持ちの言葉化を手伝う。言葉を提供する。「そのとき、うらやましかったのかな」
③ 怒りやいらだちは、とてもよくわかる。でも、怒りのあまり、他人や自分を傷つける行為はしないという、行動のリミットを明確に示す。36-37p

【自分のどのような感情も否認しないで、まずは受け入れること、感情を人に素直に表現することの大切さ、いかりや口や舌などの感情はどのように人に語ることができるのか、そして、よい聴き手になるためには何ができるのか 】って、そのままODじゃないか。

ほんとに自分の気持ちを聴いてもらうこと、大人にも必要だなぁと思う。これを読んで最初は自分の気持ちを自分で聴ければいいと思ったのだけど、やはり他者に聴いてもらうことが大切なのだろう。そういう他者との関係性の中で、自分の気持ちを聴いてもらい、気持ちを語ることが、大人にとっても解決に向かう道筋なのだろう、これを複数でやることができさえすれば、もうオープンダイアローグそのものじゃないかと感じたのだった。。




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