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zoom RSS 「国家・社会変革・NGO」読書メモ(1)

<<   作成日時 : 2007/04/19 07:22   >>

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この本の書評を書いてくれないかというWEB媒体にかかわる人からの依頼もあったのだけれども、まとまった書評はなかなか書けないので、とりあえず読書メモという形でここに掲載することにした。(いつでも掲載できるウェブの媒体って締め切りがないから、なかなかエンジンがかからない。)

藤岡さん、越田さん、中野さんという、何度もいっしょに飲んで比較的よく知っている3人の編者による本だ。

そういう知人の出した本だからというわけではなく、このような提起がまとめられた意義は小さくないと思う。現状の矛盾と向き合い、それをなんとかしたいと考えているNGOは、ここで提出されている根本的な問題に真摯に向き合って欲しいと思う。

この本のサブタイトルには
「政治への視線/NGO運動はどこに向かうべきか」とある。

そして、カバーの折り返しの部分に彼らの問題意識が簡潔に記載されている。
===
日本にも政府・軍隊(自衛隊)と「協力」して人道復興支援にあたるNGOが登場して数年が経つ。本書の執筆者ら多くのNGO関係者はこれに危機感を抱いている。
NGOとは国家から自立し、国家に物申し、グローバルな正義・公正の実現をめざす存在ではなかったのかという思いがあるからだ。
しかし、対テロ戦争に反対し、格差社会を拡大させる一方のグローバル化に異議を唱える社会運動の担い手たちからは、NGOは政府の下請け、補完機関と化し、現状維持に荷担しているという批判が聞こえてくる。
NGOがこうした批判を正面から受け止め、自己点検をする時期に来ていると私たちは考えている。

===

そして、本扉の裏には
こんな風に書かれている。
==
本書がNGOに携わる人びと、
あるいはこれから携わろうとする人びとの
日々の活動の見直しに少しでも役立てられ、
あらゆる社会運動との連携を考えていくための
ささやかな備忘録として活用されたならば、
私たちにとってもこれ以上うれしいことはない。

===

本当に、こんな風に読んでもらいたいと思う。そのようにこの本を読まれることがいま、必要とされている。
(これ以上にうれしいことはもっとたくさんあるとは思うけどね。)

ぼくにとっては興味深い記述の多い、とても面白い本でもあった。いろいろばたばたしていて、何冊もの本を並行して読んていたこともあって、読み終えるのに時間がかかってしまた。だから、はじめのほうに何が書いてあったか忘れてしまったところも少なくない。でも、おいおいメモを書きながら読み返してみようと思う。

 というわけで、この本の読書メモを書き始めるにあたって、具体的に本文中に書かれていることについては、次に回して、まずこの本の問題意識についてから書き始めよう。

 ここで提出されている基本的な問題意識は共有していると思う。ここでは共有している問題意識よりも、感じた小さな違和感から考えてみたい。

序文で彼らは書く。
==
NGOはこれからも「よりよき世界」の実現をめざし、一市民として「社会変革」の主体となるべく活動を続けていかなければならない
==

 ぼくもこうあって欲しい。
 しかし、社会変革など考えず、ただ目の前で困っている人にチャリティを施すNGOの存在はあってはならない存在なのか?また、この本のカバーの折り返しの文章で紹介してあるように、困っている人を作り出す占領軍の一員である日本の軍隊と協力するNGOもある、というだけでなく、そういう流れは加速しそうな勢いだ。ぼく自身はそういう活動は矛盾を延命させたり、覆い隠したりする活動だと思うが、それがNGOではないということはできないと思う。
 とはいうものの、目の前の困っている人のために、なんとかしたいという意思を持つにもかかわらず、その原因を取り除くことを考えない、そういう視点は持たないということなら、ぼくはそんなNGOに興味はない。そして、そういう活動がときには害悪でさえあるということは言える。しかし、そんなNGOは存在するし、なくなることはない。
 つまり、直接的な活動内容はどうあれ、困っている人の存在を前にして、そういう人の力になろうとするだけでなく、そういう人が存在する原因としての世界システムや社会構造を変えていく努力、つまり社会変革とつながる志向性をもつNGOと、そういう志向性はもたないNGOの両方が存在している。ぼくはそこには許容されるべき多様性の中におさまるものも含まれると思う。
 そういう意味で「そもそもNGOとは何か」「NGOはこうあるべき」というような問題の立て方にあまり興味がない。ぼくの問題意識も「社会変革とNGO」というところにもあるが、それは社会変革を志向するNGOにどのような役割が果たせるのかというものであり、この編者グループの問題意識とは少しだけずれる。
 この問題意識のちょっとしたずれについて言及することが何かの意味を持つかどうかわからないのだが、ちょっと気になったのでとりあえず書いておく。
 
 というわけで、問題意識がちょっとだけぼくとずれている部分はあるが、だからといって、この本がつまらないわけではぜんぜんなく、、この本に掲載されているすべての論文はそれぞれ興味深く、学ぶところが多いものだった。、

以下、いつになるかわからないが続ける予定


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「国家・社会変革・NGO」から少し引用
 若い友人にドラッカーのファンがいる。ぼくはドラッカーを読んだことがないのだけれども、プロジェクトを効果的・合理的に進めたいという気持ちはわかるし、それが必要なこともある。しかし、それだけでは・・・という視点が「国家・社会変革・NGO」という本にある。この本の3人の編者は知り合いでもある。先日買ったばかりの本で、まだ序文しか読んでいないが、序文を読んで、この若い友人のことが頭に浮かんだので、とりあえず以下に少しだけ引用。この春、フィリピンに向かう彼にプレゼントしてあげようと思った。(期待し... ...続きを見る
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