|
お願いの手紙を書いた。 普段は「先生」とかいう敬称はほとんど使わないのだけれども、面識の無い人へのお願い、ちょっと緊張した。結果としては、残念な話だった。でもY之内先生からは納得できる断りの理由が書かれた丁寧な返信をいただいた。 以下にお願いの手紙をちょっと編集して記録用に掲載。 === 始めまして。tu-taといいます。日常的には工場で働いている労働者であり、社会運動のゆるい活動家なのですが、縁があってフェリスのY山M樹さんと知り合い、環境・平和研究会という研究会に参加させてもらっています。この環境・平和研究会はY山さんが中心になって作られた研究会で、サブシステンスをキーワードに「現在の環境問題の解決方法を平和学という視点から探求する」というようなことをテーマに幅広い研究活動をしています。また、この研究会は日本平和学会の「環境・平和」分科会を兼ねていて、その分科会のテーマは以下の通りです。 テーマ概要:環境問題の解決を目指す制度改革・政策が議論され、技術開発・改良にエネルギーが注がれています。しかし、そうした試みも開発や経済成長を重視する発想が根底にある場合が少なくないのが現状です。環境破壊をもたらした開発主義の発想を超える新しいとらえ方が今こそ求められているのです。この「環境・平和」分科会では、平和学の視点から、新しいパラダイムを作り上げる作業が重要だという問題意識をもって、専門領域横断型の研究討論の場を創りたいと考えています。 参照URL http://www.psaj.org/modules/system/modules/menu/main.php?page_id=52&op=change_page http://www.rikkyo.ac.jp/grp/eco/kenkyukai/kankyo01.html ぼくはこの研究会で研究者ではなく社会運動の活動家として、サブシステンスというキーワードから現代の危機、そして、そこから抜ける方法について模索したいと考えています。 この手紙はY之内先生への研究会での報告の依頼です。 Y之内先生が2006年度フェリス女学院大学学内共同研究の報告書に書かれた『「マルクスとヴェーバー」からハイデガーへ』がぼくには、とても刺激的で面白く、考えさせられることがらがとてもたくさん入っていました。そこで、フェリスで旧知のY山さんかH井さんから研究会での報告をお願いできないかという話をしたところ、その思いを自分で伝えるのがいいと示唆され、ぼくがお願いの手紙を書くことになりました。 とりわけ、『「マルクスとヴェーバー」からハイデガーへ』の結語に近い部分の == 環境問題は、いまでは、どこかの専門分野の一つとして研究されれば済むといった、そうした安易なものではないということ、これが「環境哲学」を掲げる新たな動向の基調となっているのです。近代の哲学は人間を中心において、そこから世界を客観的に眺めるという姿勢に立ってきました。こうした「人間中心的な世界観」の時代は、すでに過去のものとなったのだということ、こうしたきわめてラディカルな主張が「環境哲学派」の論拠になっているのです。地球全体の生命的連関という観点に立ってみるならば、人間もまた、他の諸生命体と同じレベルに属する共生と共存の関係の中にいるのだということ、こうした「新たな世界観」への変換が不可避のものとなっている。これが「環境哲学」の共通認識となっている、と見ていいでしょう。・・・。 == というような話は環境・平和研究会で情報を共有し、ぜひ検討すべき話だと考えています。ぼくとしてはこの環境哲学の紹介とともに、Y之内先生ご自身の「新たな世界観」の話などを聞かせていただければと考えています。 実は、それだけでなく、以前からY之内先生にはお聞きしたいことがありました。それは人間を動かす「動機」の問題です。 以下、『マックス・ヴェーバー入門』(岩波新書)から引用 === ヴェーバーによれば、市場メカニズムは、その存立が可能になるための条件として、内面的な――つまり、倫理的・道徳的な――動機づけが必要です。このようにヴェーバーの方法は、社会的行為の内面的動機づけに注目するものであり、そのために行為の理論と呼ばれています。また行為を動機づけている文化的意味への共感と理解を中心に組み立てられていることから、理解社会学と呼ばれることもあります。しかし、だからといって、ヴェーバーは外面的な客観法則を無視したわけではありません。むしろ問題の中心におかれていたのは、行為の内面的動機づけと外面的な客観法則との間の、複雑で時には逆説的でもある関連を解明すること、これでした。大塚久雄教授がヴェーバーの方法を「複眼的」と呼んだのは、そのためです。(『社会科学の方法』1966年)16p ==== 「人間の行為を直接的に支配するものは、利害関心(物質的ならびに観念的な)であって、理念ではない。しかし、「理念」によってつくりだされた「世界像」は、きわめてしばしば転轍機(ターンテーブルのルビ)として軌道を決定し、その軌道の上を利害のダイナミックスが人間の行為を推し進めてきたのである。」18p === ぼくの関心は誰がどのように「世界像」をつくりだし、転轍機が動くときがあるのか、そのためにどのような準備ができるのか、ということでもあります。 短い研究会の時間で語りつくすことはできない大きな問題だとは思うのですが、Y之内先生の問題意識に触れるだけでも得ることは大きいのではないかと考えています。 ぜひ、時間をとってもらえたら幸いです。 お願いしたいのは6月14〜15日東京女子大学で行われるの日本平和学会の研究大会での報告です。 また、この日程のご都合が悪ければ、別の日程での研究会の報告でもかまいません。先生のご都合で日程を設定したいと考えています。その場合の会場はフェリスか立教になると思います。通常の研究会は土曜日に行っています。 例えばこんなテーマはいかがでしょうか。もちろん、変えてもらって差し支えありません。 == 環境哲学の新たな世界観 ――理念によって作り出された世界像で転轍機(ターンテーブル)を動かす―― == 『「マルクスとヴェーバー」からハイデガーへ』がどんな風に刺激的で面白かったのか、自分のブログに書かせてもらっています。 <「マルクスとヴェーバー」からハイデガーへ> 読書メモ その1 http://tu-ta.at.webry.info/200801/article_6.html 《マルクスとヴェーバー》からハイデガーへ 読書メモ その2 http://tu-ta.at.webry.info/200801/article_7.html また、かなり前に 「経済の文明史 ポランニー経済学のエッセンス」 の読書ノート http://tu-ta.at.webry.info/200608/article_11.html に「ヴェーバー入門」に関する問題意識について少し触れさせてもらっています。 検討していただけたら、幸いです。 ===記録ここまで=== 上記の記事が「面白いかも」って思ったら、この下にある「人気blogランキングへ」というのをクリックしてください。 人気blogランキングへ クリックしてくれた人数のランキングです。クリックするとランキングのサイトに飛び、うんざりするような排外主義ブログのタイトルの山を見ることになります。こんなランキングに登録するバカバカしさを感じないわけでもないんですが、・・・ でも、クリックしてもらえるとうれしかったりもします。 人気blogランキングへ |
| << 前記事(2008/04/05) | トップへ | 後記事(2008/04/11)>> |
| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
|---|
| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|
| << 前記事(2008/04/05) | トップへ | 後記事(2008/04/11)>> |