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zoom RSS 「映画のなかの原爆の絵」(小沢節子さん)についてのメモ

<<   作成日時 : 2008/10/12 04:19   >>

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表題の文章は岩波の図書2008年1月号に掲載されたもの。
サブタイトルは
==
――「私の記憶」が変容するとき
==

これが出た当時、「図書」を手に入れ損ねていたのだが、すごく大変な状況にある人にお願いして送ってもらった。(感謝)
以下、いつものことながら自分用メモです。

去年、公開された映画、「夕凪の街 桜の国」や「ヒロシマナガサキ」に使用された市民の手による原爆の絵について、説明した後、「父と暮らせば」における丸木夫妻の「原爆の図」の使用についても触れた上で、以下のような結語につながっていく。
===
「夕凪」や「ヒロシマナガサキ」では、「原爆の絵」は強烈なイメージとしてシャッフルされ、必ずしも一枚一枚の絵について深く考える時間はないままに、そこに描かれた「私の記憶」が映画の提示する「原爆の記憶」として観客に共有されていく。だが、こうした記憶の編集・構築の経緯そのものは、人びとの記憶を集積することで原爆体験を後世に伝えていこうとした『父と暮らせば』や《原爆の図》とさほど大きく異なっている訳ではないだろう。そうやって様々に縒り合わされ編み上げられていく「原爆の記憶」がパブリックな、ときにはナショナルな記憶として引き継がれていくのだ。その上でなお、それぞれの記憶の変容を読み解き、一人ひとりの「原爆体験」の深みから聴こえてくる声に耳を傾けることを忘れないでいようと思う。
===
 
この結語が川本隆史さんが提唱されている「記憶のケアと共有」という話とぼくの中で重なる。彼の主張はナショナルな記憶が有している神話を引き剥がし、リアルで、相互に共有することができるようなもにとして記憶をケアした上で、(ナショナリティを超えて)共有していこうという話しだ。
参照 http://tu-ta.at.webry.info/200810/article_1.html

原爆の記憶のケアと共有という壮大なプロジェクトのなかに丸木美術館を位置づけたいと思う。記憶自体が収納される場所は個々の中にあるのだが、それを複数にまたがる(場合によってはある種、集団的な作業によって、ケアし共有していくこと。そのケアと共有の中身次第で、それは新しい神話を作り出すことにもなりかねない微妙な作業かもしれない。

それでも、いのちを育むことと相容れない核兵器の全面禁止がなされず、その有効性が未だに語られ続ける現代の中で、それを廃絶していく道筋を具体的、かつ明確にしていくためにも、この記憶をめぐるプロジェクト=作業を、より深化し具体化していく必要があるのだと思う。


原爆の記憶のケアと共有という話はより詳しく、PP研の「正義と公正と社会変革」という講座のなかで話されるはず。案内は以下
http://tu-ta.at.webry.info/200810/article_10.html
===
3回 10月24日 川本隆史:記憶をケアする
広島市で生まれた川本がヒロシマとの「新たな」出会いをふまえ、被爆当事者でない者がその被爆の記憶を歴史的に語り継ぎ、加害と忘却を告発することができるのか、するべきなのか、記憶の公共性や連帯の歴史的側面から考えます。
===

(一昨日の齋藤さんの講座に参加できなかったのが残念)


P.S.つまんない話しだけど、「縒り合わす」が読めなくて、漢和辞典で調べてしまった。


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