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zoom RSS 大地の芸術祭(越後妻有)、そして富山妙子の全仕事展

<<   作成日時 : 2009/09/08 19:11   >>

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小さなミニコミに書いた短い原稿をこっちにも掲載
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 「富山妙子の全仕事展」が大地の芸術祭(越後妻有アートトリエンナーレ)で開催されている。この全仕事展が「大地の芸術祭」に組み込まれたことが興味深い。「大地の芸術祭」とは何か、公式ガイドにあるコピーを引用する。
 「日本の原風景、里山と現代アートが出会った!▼760平方kmにわたる新潟県の越後妻有地域で、2000年から3年に一度開かれている国際展▼米づくりを生業とする豪雪地帯、人々は年をとり、若者は土地を離れていく▼それでも、アートの力が空家や廃校など、置き去りの場所を蘇らせる▼暮らしに息づく知恵を見直す」
 300以上の現代アート作品の多くが、その地に呼応する形で制作され展示されている。さまざまに痛めつけられた中山間地域を元気にするというコンセプトで、廃校や廃屋が作品に使われているものも多い(富山さんの展覧会の会場も廃校になった小学校だった)。産業社会の中で、まるでいらないもののように扱われてきた中山間地域の尊厳がアートをめぐるさまざまなできごとの中で甦る。ほとんどの作品はこの場所と呼応して作られている立体作品だが、富山さんの作品だけが60年という時間軸の中で、ほぼこの地域とは無関係に作られたものだ。しかし、この展覧会の意図から外れていない。
 大地の芸術祭「開催にあたって」に以下のようなことも書かれている。「地球環境の危機、資本主義の隘路を迎えている現在、私たちにできることは多くの労苦と数限りない踏分道を前に、土地の力を指針として生活してきた先祖、地域に深く入りこみ、そこで学び、生きること。個々の人間の全的活動、内的本性の発現を促すことしかありません。美術はそのための方法です」
 これも美術の定義のひとつだろう。そんな場所で、アートと社会・政治の緊張関係の中に自らをさらし、芸術がもつ意味を問い続け、作品を生み出してきた富山さんの全仕事展が行われている。この展覧会を富山さんは「人生の総括」と呼び、ここで「わたしは新しい芸術の夢が描けそうだ」という。廃校のイメージからは遠く離れた、まだ新しい小学校の校舎に富山さんの平面の作品群が無造作な感じで並べてある。おそらくは社会的なテーマを追い続けたというのが大きな理由で主流のアートシーンから排除されてきた彼女の全仕事が、ここにある。
 2001年10月に開催された富山さんの「蛭子と傀儡子」船出のパーティーの呼びかけには「地球環境が破壊され、芸術は役割を見失っていた時代に、豪華船『タイタニック号』から降りて、小さな船で、芸術が祈りであり、魂と魂を結ぶメディアであることを求めて船出する」、というようなことが書かれていたという。その小さな船はいまも波に揺られながら進み続けている。 

===転載ここまで===


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