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zoom RSS 国家と社会 PARC『オルタ 7/8月号』北欧神話?の対談から

<<   作成日時 : 2009/09/13 08:55   >>

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PARC『オルタ 7/8月号』
http://www.parc-jp.org/alter/2009/alter_2009_07-08.html
が、ちょっと遅れたけど発行された。
買える人はぜひ買ってください。(利害関係者・(笑))

ま、その利害関係者というところは割り引いて、読んでもらうしかないのだが、この特集の冒頭の対談が興味深い。

Arisanとhamachanがブログで取り上げている。
(両方ともハンドルネームに敬称が含まれてそうなので略)

『オルタ』の対談を読んで
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20090911/p1
スウェーデンは「ナチ」か?
http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-7380.html


この記事が興味深いっていう以上に、このブログ記事を読んで触発されたので、この記事の興味深さを再発見したのだった。それで、ぼくも何か書きたくなった。


問題は「社会」と「国家」の関連。
まず、上の二つのリンクしたものを読んでから、以下を読んでもらえたらうれしい。(できれば、本体も買うか、図書館や研究室にリクエストして買ってもらって読んでください)


その上で以下、
====
国家変革か社会変革かという風に考えるとわかりやすいかもしれない。
ぼくは国家変革というよりも社会変革という言葉を多用してきた。
実際、国家を変えたいという思いよりも社会を変えたいという思いのほうが強い。

ローカルな地域「社会」から考えたいと思う。

しかし、話はそんなに単純ではない。たとえば話題のベーシック・インカム、これにしたって、それなりに大きくて強い国家がなければ成立しない。福祉国家にしてもそうだ。

そこには一定の経済的な背景も必要となる。つまり「国家より社会だ」という主張は「経済成長はもうたくさんだ」という主張となかなか相容れなかったりするわけだ。

というわけで、「国家より社会だ」と主張し「経済成長はもうたくさんだ」と主張するぼくは苦境に追い込まれることになる。そこを切り抜けるアクロバットが必要とされる。どう切り抜けるか。





残念ながら、明確な答えはない。あえて書くと福祉とか社会保障と呼ばれるような方面では国家の役割は当面重要であり続けるということだろう。そう、そのためには経済的な裏づけも不要とはいえない。もう、言ってることをいきなりダブルで否定しているような話ではあるが、それは否定しようがない。だから、問題はとりあえず、どのように現状のパイが多少縮小したとしても人が生きていくのに困らないシステムを展望できるか、という、つつましいけれども、かなりアクロバティックな話であり、それはパイの配分方法をどのように同意形成を計りながら変更できるか、という話でもある。

なぜ、縮小を前提とせざるを得ないと考えるかというのは、いままでいろいろ書いてきた「経済成長派」の人への反論を読んでもらえばいいが、南と北の問題や地球の持続可能性の問題を考えると、それが必然ではないかと思えるからだ。ここは本当に経済学者の人の知恵を借りたい部分で、南北問題と地球の持続可能性を考慮に入れて、なお、日本のようなGDP大国で経済成長が可能だという根拠があれば示して欲しいと思う。

例えば、同じ号のオルタで鶴見さんが紹介している「服」の例がわかりやすい。(連載 もうたくさんだ! VOL.07)

それはこんな風に始まる。
===
 服は必要でもないのに買われ、使えなくなる前に捨てられる、異常な商品の代表だ。
===
ここに書いてあることがにわかに信じがたいのだが、経済産業省の統計によると、年間117万トンの服が買われ、同時に106万トンの服が捨てられているという。つまり一人当たり、10キロ買って、9キロ捨てているというのだ。「ほんとかよ」って思う。ちなみに家電の年間廃棄量は60万トンだという。こっちだって、使えるものがたくさん捨てられているが・・・。

そして、日本の服の自給率は1割とのこと。悲しいかなぼくが着ているものの多くもその9割のものだ。もちろん、なかなか捨てないけど(ときどき連れに強制的に廃棄させられるものの)。

どうしてこんなことになるのかと言えば「計画的陳腐化計画」の戦略があるからだと鶴見さんは紹介する。

そう、本論から外れてしまった。そんな風に無理やりに無駄を作っていくという資本主義の延命策は地球の持続可能性と南と北の不公正な関係を考えると、もういつまでも使えないと思う。そんなことを考えると、産業をいくらグリーンとかにシフトして、非物質的労働にシフトしても、なかなかGDPは増えないだろうと思ってしまうわけだ。


というわけで、どうしてもGDPの縮小は不可避じゃないかと思ってしまうのだが、それでも、というか、だからこそ成長や発展・開発、拡大やスピードの向上をぎりぎり追い求めてきた近代的な価値から、人々が生存することへ価値の機軸を人々が生き残っていくことへのシフトが問われていると思う。

もちろん「経済成長派」の人が主張するように、「それでは間にあわない、いま苦しんでいる人に届けることはできない」という面はあるかもしれない。ベーシックインカム(BI)の導入にしたって、そこでは価値観の変更は必ずしも必要ないにしても、それが決まるまでの時間はかかるだろう。

そうそう忘れないように書いておこう。このBIについては
<関曠野さん講演録「生きるための経済」全文>
http://bijp.net/sc/article/27
がとても面白い。


間にあわないから、地球の持続可能性や南北の問題には目をつぶって経済成長を求めるというのは、ちょっと違うと思う。やはり経済成長を求めずに早急に配分の方法の変更を求めるしかない。そして、その気になれば早急にできることは少なくないはずだ。

経済対策の緊急出動の大規模な組み換え、貧困対策に主眼を置いたより有効な形への組み換えの方法が年度内にも可能だと思う。


そう、社会と国家の話だった。とりあえず社会保障のための再分配の確立という面では国家の役割は否定できないというところまでは書いた。しかし、その実効のある方策を求めるために、ローカルの自治権を強化し、そういう意味では国家の役割を縮小していくということは十分に考えられるはずだ。また、ずっと書き続けているように、軍事を中心とした安全保障という役割の面でも縮小は求められている。安全保障が必要ないとは思わない。そこにおける軍事の役割を限りなくゼロに近づける努力を、軍事に振り分けているのと同様の力をもって行えば、相当のことができるはずだと思う。そこでもとりあえず国家の役割は重要ではある。また、ここで国家から社会へという主張への否定的な見解が生じるのだが、それは将来に向かって国家の役割を縮小していくための方策でもある。


そんな形で再分配のための一定のパイを保持しながら、国家中央の力を相対的に弱めていくという戦略は可能ではないかと思うのだが、どうなのだろう。


だいたい書き終わって、読み返そうとすると気力が萎えるのはどうしてだろう、てなわけで今日も読み返さずにアップロード。ブログって間違ってたらいつでも訂正出来ちゃうっていう気安さがあるんだけど、それもよしあしなんだろうなぁ。


9/14補足
スウェーデンは「ナチ」か?
のアドレスが間違っていたので、訂正しました。



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コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
リンク先のタイトルがショッキングすぎて、ふわふわな北欧ファンはくらくらです(笑)
雑誌の記事も読んでみたいですが…かたそう
制度とかじゃなく、垣間見える生活がこじんまりと清潔で、つつましくても滔々とした豊かさが感じられるところが好ましいのですが…そういえば移民の送り出し国でしたよね。。

もうひとつのしょっくは、「計画的陳腐化計画」です。
ありもので済ませて着たおすのは「MOTTAINAI」の基本ですよね? 去年の服を着ることがイデオロギーになるとは。。
もったいない
2009/09/16 02:13

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