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zoom RSS 「情念と政治」

<<   作成日時 : 2010/08/12 05:03   >>

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どこで教えてもらったのかは忘れたが、岩波書店の「思想」5月号(2010年)の特集「情念と政治」、これがすごく興味深い。


斎藤純一さんの「特集に当たって」によると

《本特集は、「情念」という視角が、「利益」や「理性」には還元しがたい政治社会の複合的な諸様相に光を当てることができるのではないかという展望のもとに編まれた論集》とのこと。

そして
《ここでは情念を、制御されるべき非理性的なもの(反知性的なもの、病理的なもの等々)とみなすのではなく、それが人々のどのような規範的判断/期待を表しているかに注目しようというのが、この特集での問題関心》
だという。

また、「情念の政治的位置づけとその作用への関心は次の問いに沿っている」とし、いろいろ書かれている。難しいところを飛ばして紹介
・情念を(信仰とともに)私的な空間に押し込めるのではないパースペクティヴをどのように開くのか
・人々が、他者に対して、また自らに対してもつ関係に情念がどのような影響を及ぼしているのか
 <怒り、悲しみといった感情反応を、個人的なものとみなすのではなく、共有される規範の問い直しにどのように接続できるのか>
・情念を、自己と他者をつなぐコミュニケーションのメディアとして、それを言説のコミュニケーションとともに政治的生活にどのように位置づけることができるか


ぼくの問題意識は単純で、「利益」や「理性」という理由だけで動くわけではない人間を動かしているものは何か、そこで、「利益」や「理性」と情念はどのように重なり、どのように区別されるのかという点にある。

最初の齋藤さんの論文「政治空間における理由と情念」を読み始め、たぶん、これはぼくの問題意識にかなり近いことが書かれていると思う。
冒頭でこれまでプラトン以降の政治思想の伝統は情念の非合理性、暴力性をどのように制御するかという関心から、政治における情念の問題にアプローチしてきたが、情念の過少もまた民主主義の維持という観点から、問題であるとする、政治において情念は制御しながら喚起しなければならないものだというの前提として書かれている。

そして、「本稿の関心は、過政治化と脱政治化の間で情念がどのような作用をはたしているか、またはたしうるのかを検討することにある」という。

それにしても齋藤さん、もう少しやさしく書いてくれないか思う。


疲れたので、内容の検討に入る前にもうやめる。続きは書きたいと思うが、どこまで書けるかわからない。


同様の問題意識を知り合いのmixiの日記で見つけたので、メモしておこう。(Aさんに感謝)


====
『感性の覚醒』(中村雄二郎著)から抜書き。

===
願望や情熱の組織化のためには、現在行きわたったマス・メディアは大きな力を発揮するし、管理の行き届いた大衆社会は好都合な場となる。人々の願望の充足や情熱の対象は個人的なかたちではきわめて求めにくい上、逆にそれらを社会的に吸い上げる装置の方が整ってきているからである。生活が生き生きとした自然との接触を失って抽象化すると、願望や情熱などがむき出しなものになり、組織化されやすくなる、ということもある。たしかに現代は新しい神話の時代、あるいは再神話化の時代だと言うことができる。(p35〜36)
===

===
感情はきわめて個人的なものと考えられることがある。内面のひそかな感情というものもたしかにあるだろう。しかし一般に、感情は個人的であるよりもむしろ集団的なものなのである。個々人の感情はただそれだけで自立しているのではなく、なんらかの意味で、その人の属する集団によって支えられ、条件づけられているのである。自分ではまったく自由な感情だと思いこんでいるものであっても、その属する集団の共同感情によっておのずと方向づけられ、型を与えられているのである。そのような共同感情から自由になることは、ふつう考えられているよりもはるかに難しい。たとえば個々人が共同感情から自由になろうとして反逆する場合でも、その反逆の仕方そのものが共同感情によって条件づけられているのである。(p160)
===

社会運動はかなり情念に依拠しながら、それを言説化する努力を怠ってきたようにも思う。

「利益」や「理性」と「情念」の関係を社会運動の観点から、どう整理することができるのか、小難しい話は多いが、もう少し考えてみようと思う。

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