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zoom RSS 今こそ、植民地支配を葬る時代(とき)(PP研12月11日シンポと季刊誌52号)

<<   作成日時 : 2010/11/30 06:42   >>

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来週、発送予定の季刊ピープルズ・プラン52号。
この特集と12月11日のシンポジウム、ほぼ同じテーマです。

植民地主義を葬る時代(とき)――沖縄・在日・日本国
◆日時:2010年12月11日(土)13:20 開場 13:30 開始
◆文京シビックホール3F会議室
<発言者>高里鈴代さん、李洪章さん、吉見俊哉さん
◆資料代: 一般1000円、 ピープルズ・プラン研究所会員/前売り800円 生活困窮者(自己申告)500円
<前売り割引あります!>
ピープルズ・プラン研究所まで、電話・ファックス・メール・口頭などで、シンポジウムへの参加の意思をお伝えください。当日、前売り価格(800円)で精算いたします。
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd3/index.php?id=10





以下に、白川編集長の「特集にあたって」を掲載します。これはシンポジウムでいっしょに考えたい点でもあると思います。植民地主義を葬ったり、清算したりするのは、そんなにたやすいことではないでしょうが、やはり、その問題に正面にすえないと前に進めないところにきているようにも思います。季刊誌《小特集》の「環境債務」もまた、植民地主義の問題です。



季刊誌
《特集》今こそ植民地支配を清算する時代(とき)


特集にあたって

 名古屋で開かれていたCOP10(生物多様性条約第10回締結国会議)で最後まで争点になったのは、生物資源の利用と利益配分(ABS)に関するルールづくりであった。発展途上国側は、利益配分は植民地支配の時代に遡って先進国が取得した資源をも対象にすべきだと主張したが、先進国側は頑なにこれを拒否した。たしかに、途上国側の主張を受け入れることは、近代という時代の原理を自ら否認することになるからである。開発・進歩・成長といった近代のパラダイムは、まさに五百年に及ぶ植民地支配の歴史の上に初めて成り立ってきた。生物資源の利用をめぐって植民地支配の原罪にまで追及がおよんだとき、先進国側はたじろぎ、おののいたのだ。このように、いま、思わぬ形で植民地支配に対する謝罪と補償を行なうことが避けて通れない課題として立ち現われている。

 同じことが、この秋、日本列島の周辺で浮上した領土・領海問題でも問われている。尖閣(釣魚)諸島をめぐって日中間の領有権をめぐる紛争が勃発し、さらにロシアのメドベージェフ大統領のクナシリ島訪問によって北方領土問題が日ロ間で緊張を呼んでいる。「尖閣諸島の領有権は日本にある」と右翼から共産党までが声高に叫べば叫ぶほど、その領有権なるものが日清戦争の渦中の一八九五年、つまり台湾や朝鮮半島への近代日本の領土拡張戦争と植民地化の過程で、「無主地の先占」の論理によって強奪されたものであるという歴史があぶり出されてくる。同じように、「北方領土は日本の固有の領土」というこれまた挙国一致の合唱も、近代日本が北海道から千島列島を、この地の先住民アイヌの土地の強奪や強制追放によって植民地化する過程で手に入れたという歴史を逆に照射する。北方領土問題の解決とは、何よりも当事者であるアイヌ民族の先住権を承認し、謝罪と償いを行なうことを抜きにしてはありえない。交渉すべき相手は、まずアイヌ民族なのである。

 また、尖閣諸島の領有権の閣議決定から台湾の強奪に至る過程は、一八七九年に琉球王国を最終的に解体して沖縄を国内植民地化した琉球処分を跳躍台としていた。日本によって凄惨な地上戦を強いられた沖縄は、戦後はアメリカ占領下に無権利状態の軍事植民地とされ、一九七二年の沖縄返還の後も米軍基地の重圧を受け続けるが、このことは日本国家が沖縄を事実上の国内植民地として扱ったことに起因する。米軍基地の負担を沖縄に押しつけて「日本の安全」を確保することをやむをえないとする日本社会の多数派の考え方は、沖縄を国内植民地化してきた歴史的過程と深く関わっている。民主党政権は、当事者である沖縄の人びとの声を完全に切り捨てて新基地建設に関する日米合意を結んだが、これに対する怒りが「沖縄差別を許さない」という表現をとったのは当然である。沖縄の人びとは、アメリカの軍事植民地支配と日本による国内植民地化の二重の支配を拒否して、自己決定権を行使しつつあるのだ。

 こうして、植民地支配の清算という課題は、歴史的過去を清算する問題というよりも、いま私たちが直面している大きな政治的テーマに関わる「現在(いま)」の問題にほかならない。今年は、日本による韓国併合から百年に当たるが、戦後日本国家は、つねにアメリカに顔を向ける対米依存・従属をその根本性格としてきた。そのことは、日本国家がアジアの脱植民地化の過程と自覚的・主体的に向き合うことを避け続けてきたことと表裏一体の関係にある。「一五年戦争」に関する責任もきちんと果たしきっていないが、明治以来の植民地支配についての真実究明・謝罪・補償を行なう作業にはまったく手をつけていない。戦前の植民地支配への反省の欠落は、戦後も国籍条項を盾にとって在日韓国・朝鮮人を無権利状態に置き、二流市民として差別する事態を生みだした。そして、外国人の地方参政権の保障や高校無償化が日程に上ると、主権侵害になるとか北朝鮮や朝鮮学校を排除するべきだとかとかいった議論が恥ずかしげもなく勢いを増すのも、植民地支配の清算を放置してきた日本社会の大きな歪みを映し出している。

 本号では、「現在(いま)」の課題である植民地支配の清算という課題を、アジア諸国との関わりはむろんのこと、国内植民地化された沖縄やアイヌとの関係においても追求する。同時に、ダーバン会議に代表される植民地支配の責任を根源的に問い直す世界的な流れのなかで問題を深めたい。

 今こそ、植民地支配を清算する時代(とき)である。   (本誌編集長 白川真澄)

===
52号目次

特集 今こそ植民地支配を清算する時代

特集にあたって/白川真澄
いま植民地責任をどう考えるか/太田昌国
戦後日本と脱植民地化回避の仕組み
 ――「日米関係が基軸」ということのもう一つの意味/武藤一羊
【普天間航さんインタビュー】沖縄―構造的差別を問う/聞き手:山口響
先住民族としての「承認」から植民地主義の清算へ/越田清和
女性国際戦犯法廷から10年――日本軍「慰安婦」問題の現在/金富子
【渡辺美奈さんに聞く】「女たちの戦争と平和資料館」の五年/聞き手:海棠ヒロ
「民族差別」とは何か、対話と協働を求める立場からの考察
 ――1999年「花崎・徐論争」の検証を通して/崔勝久
何が論点になっているのか――韓国併合100年をめぐって/長澤淑夫

《小特集》生物多様性国際会議と「環境債務」
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で起きたこと、見えたこと/大沼淳一
植民地化と「北」が「南」に負うエコ債務/ヴィノッド・ライナ


いまを読み解く
1 漂流する菅政権/白川真澄
2 ナショナリズムを根源から拒否しうる価値の創造へ
 ――尖閣=釣魚諸島をめぐる問題が示すもの/小倉利丸

うちなーだより43 また岐路に立たされる沖縄/由井晶子

【連載インタビュー】現場主義・服部良一、国会を歩く A/聞き手:天野恵一・山口響

2010 NPT再検討会議の結果とオバマ政権の核政策批判/田中利幸

運動の思想を読む33 上野千鶴子著『女遊び』/千田有紀
只今闘病中――読書ノート6 ガンディーの〈非暴力〉の暴力性再論/天野恵一

書評
花崎皋平著『田中正造と民衆思想の継承』/堀内隆治
山本浄邦編著『国家と追悼・「靖国神社か、国立追悼施設か」を超えて』/辻子実
阿部浩己著『国際法の暴力を越えて』齊藤笑美子
温鉄軍著『中国にとって、農業・農村問題とは何か?』大野和興

研究会・プロジェクト報告

交流

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発送は来週ですが、
『季刊ピープルズ・プラン』お申し込み方法は以下
http://www.peoples-plan.org/jp/modules/tinyd0/index.php?id=47

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