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zoom RSS 『自然に学ぶ粋なテクノロジー』メモ(その2)(5/4早朝に少し補足)

<<   作成日時 : 2011/04/27 06:58   >>

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http://tu-ta.at.webry.info/201104/article_10.html
の続き

生命文化を創出する淘汰を自ら起こす。その4つの淘汰のステップ。

第一の淘汰(非最適化テクノロジーの淘汰)
機能だけを追求するテクノロジーから、環境を基盤とした機能追求型テクノロジーへの変化。いわゆるエコ製品への転換。いま、起きていることだ。これを著者は「非最適化テクノロジーの淘汰」と呼ぶ。しかし、「大量消費、大量生産の時代から決別はできていないにしても、より低環境負荷へという意識は確実に広がっている。ただ、このような傾向でさえ、全体としての環境負荷を低下させるというところにはつながってはいない」と書く。この指摘は的確で重要だ。


第二の淘汰(最適化テクノロジーの淘汰)
エコ製品に変わったものでさえ一つずつ捨てていくこと。車から自転車へ。掃除機から箒へ。

第三の淘汰
「行為の淘汰」であり「もの」から「こと」への転換だという。
こんな風に書く。
===
(それらの淘汰を経てもなお最後に残った)捨てられない利便性を担保しながらも、循環型社会を創出できるテクノロジーによるあたらしい文明創出といえるかもしれない。52p
===
さらにこんな風にも書く。
===
第1章で見たとおり、たとえば、土がもつ小さな孔を使うことによって無電源エアコンをつくることが可能である。、第三の淘汰とは、このように、省資源・省エネルギーから、エネルギーレスのあたらしいテクノロジー観による淘汰なのである。
 これは従来のテクノロジーの延長にはない。このあたらしいテクノロジー観が自然のすごさを賢く活かすネイチャー・テクノロジーなのである。それは誰でもがそのテクノロジーを「理解」でき、・・・、それがきっかけになって「あたらしいコミュニケーションを生み出す」という、単に道具としてのテクノロジーから、テクノロジーそのものが精神性をもつあたらしい概念の創出でもある。53-54p
===

ここで、第三の淘汰の説明が終わるのだけど、これがどうして《「行為の淘汰」であり「もの」から「こと」への転換》なのか、もうひとつわかりにくい。


第四の淘汰
これは「ライフスタイルの淘汰」だという。以下に引用
===
先進国の役割――とりわけ工業立国である日本の役割――は、開発途上国に対して、第三の淘汰を起こすあたらしいテクノロジーが、環境と経済のデカップリングを進める第三次産業革命となることを身をもって示すことである。そのためには、この日本で、可能な限り地域に負荷をかけず、生きることを楽しむ「あたらしいテクノロジーのかたち」があることを示さなければならない。一枚ずつ鎧を脱いでゆくように、小さな淘汰をくり返し、あたらしいライフスタイルをつくらねばならない。54-55p
==



この4つの淘汰を実現して、いのちの輝く社会を迎えることができるのか、それとも新自由主義の延長上の「文明崩壊を引き起こす淘汰」が起きるのか、そのような岐路に立っているといえるかもしれない。

石田さんが主張する、その大筋には合意する。

しかし、たぶん、あまり小さくない齟齬も感じている。
それは石田さんの
「環境と経済のデカップリングを進める第三次産業革命」という表現に現れる思想だ。
ここでいうときの「経済」をどう解釈するか、という話にもなるのだが、持続可能な領域に環境を戻そうとすると、どうしても経済は縮小せざるをえないと思う。ぼくはそのカップリングは一定、不可避なのではないか、と直観している。石田さんの主張は基本的に経済は縮小しても豊かなライフスタイルがあるはずだと書いてあるように読めるにもかかわらず、ここでカップリングを維持しようとする。そこに、企業に長くいて研究者になった彼の、内部でのコンフリクト、あるいは受け入れられるための方便があるような気がする。

確かに著者が主張するネイチャーテクノジーをもちいて、できるだけ、雇用を守るという観点は欠かせないと思うが、環境と経済、これは基本的にはカップリングせざるをえないので、経済がだめでも豊かな暮らしをどうつくるかということが大切なのではないかと思う。

こんな風に書くと、問題は、この「経済」という言葉をどう解釈するかという話になることが明確になってくるだろう。

GDPで計られないものも含めて、「経済」という風に呼ぶのであれば、この著者の主張にも整合性があると思うのだが、「環境と経済のデカップリング」という表現は、ネイチャー・テクノロジーでGDPで計られる経済をも復興するという誤解(?)を産みかねないと思う。


今回の読書メモもとりあえず、ここまで。

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