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zoom RSS 多摩市における重度知的障害者の自立生活(『よい支援?』メモその5(追加))

<<   作成日時 : 2012/06/03 05:01   >>

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「良い支援?」
第3章 それぞれの自立生活への道と自立生活獲得のための支援
のメモ

http://tu-ta.at.webry.info/201107/article_16.html
から
http://tu-ta.at.webry.info/201108/article_9.html
にかけて、メモを書いていたが、3章のメモは書いていなかった。
岩橋さんがレバ刺があるなら、大田区に来てもいいという話があって、そのうち呼んでみたいと思っているので、前回のメモで抜けていた岩橋さんの章もメモした。

とりあえず、この章を数人で読んで読書会でもやろうかと思うが、できるかどうか不明。


というわけで、これは
よい支援? メモその5(追加)
でもある。


http://www.arsvi.com/b2000/0811ta.htm
から目次を引用

第3章 それぞれの自立生活への道と自立生活獲得のための支援 岩橋誠治

1 はじめに
2 二三年前入所施設を出て一人暮らしをはじめた重度知的当事者Jさんの場合
3 本人の意思ではなく親の限界から自立生活をはじめたNさんの場合
4 家族という単位が成り立たなくなったMさんの場合
5 親が長年自立生活を望んできたKさんの場合
6 本人の意思によって自立生活をはじめたYさんの場合
7 自立生活獲得プログラムという支援者プログラム
8 おわりに

以下、メモ

多摩市における知的障害者の自立生活運動の記録、というふうにまとめることはできるだろう。




1節 はじめに

・多摩市では10名以上の重度の知的障害者が自立生活(GHでの自立生活も含む)
・「30歳までに自立」という声がしばしば聞かれる
・しかし、全国的には非常にまれなこと
・「意思決定」に困難さを抱える知的当事者の自立生活の場合、「支援」という「当事者でない者」の取り組みが必要
・それは親や専門家による「訓練」でもなければ、「支援計画」なるもので知的当事者をレールに乗せるものでもない
・支援の側が当事者を「自立させる」というものでは決してなく、身体当事者が問うてきた当事者性の延長線上に「支援」という枠組みを加えるもの
「支援」という枠組みがあれば知的当事者の自立生活が可能になるのではなく、「生活をする」という前提がまずあり、そこに「支援」という取り組みを加えることで、実現可能なものへ変わっていく


以下、2節から6節で5人の実例

2節  23年前入所施設を出て一人暮らしをはじめた重度知的当事者Jさんの場合
最初の10年は・・・おおらかで、いいかげんな状況・・・一番いいかげんだと思ったのは、彼の夕食の手配・・。
当初は彼の家で食事を作っていたが、ほとんどをボランティアが支えていた時代、毎日誰かが食事を作りに行くのは非常に厳しく、Jさんを「招待する」形が生まれ、いつの間にか「毎日いろんな人の家に食べに行く」形になり、手配も「今日は誰の家に行くか」という手配に。
81-82p

3節  本人の意思ではなく親の限界から自立生活をはじめたNさんの場合
Nさん 家の中のありとあらゆるものを破壊するNさんと母との暮らしが困難になり、施設入所が親が希望するなかで、自立生活へ。「自立生活って罰なの?」「僕がお母さんに噛みついたから自立生活するの?」90p
いい加減な支援ではなりたたなくなったNさんの暮らし。有償での支援への変更。
100p

4節  家族という単位が成り立たなくなったMさんの場合
Mさん Nさん同様、家庭では手に負えなくなる。精神科への入退院を繰り返す。両親は医師から「絶対に入院」といわれるなかで、「たこの木」の「自立体験室」を選択。他害行為や触法行為を繰り返すため、途方にくれる。
途中、手段がつきて精神病院への入院も。開放病棟から閉鎖病棟、保護室、さらに拘束まで。
Mさんの二回9年にわたる自立生活の歩みは、いかに支援する側が当事者とともにあり続けるか、その覚悟が問われた・・・今になって思えば、覚悟さえあればなんとかなる・・・
 身体障害者の場合はたぶん自らの覚悟なのでしょうが、知的障害者の自立生活は当事者の覚悟ではなく支援する側の覚悟が必要なのだと思いました。
112p


5節 親が長年自立生活を望んできたKさんの場合
親が家をでることで自立生活を開始したが、姉が結婚して出て行き、一人暮らしをすることになると近隣の反対で都営住宅、そして転居したあとの都営住宅にもいられなくなった。現在は小さなアパートで暮らす。
支援者が慣れてくると、どうしたら彼がパニックを起こさないでいられるかと気を使いすぎるようになってきたので、新たな事業所に加わってもらい、これまでの経緯を実感としては認識していないヘルパーがかかわることによって、そのトラウマを解消することに努めた、と岩橋さんは書く。このあたりが彼のすごいところだと思う。
そして、知的障害者の場合、一旦事業所が慎重になりだすと、それを改めるのは非常に難しいし、ある日突然、もう受け入れられませんといわれたとき、当事者が自ら新しい事業所を探すこともできない。なので、将来にわたって自立生活を営むためには複数の事業所から派遣を受けることが必要だという。
122p

6節 本人の意思によって自立生活をはじめたYさんの場合
Yさんは言葉でのコミュニケーションがとれない。彼が何かをいいたそうにしていて、数ヶ月してからやっと彼が自立生活をしたいという意思を表明していたということに気がついた。
言葉を持たないYさんのような人の意思は、時に周囲の勝手な思い込みで決められてしまうことが多々ある。また、言葉をもっていたとしても、本当に思いを言葉にできているかといえば、そうとも限らない。
 しかし、本人の思いを知るために、様々な手段を駆使して聞けば聞き取れることをYさんから教えてもらった。
123-125p

7節 自立生活獲得プログラムという支援者プログラム
「子育て」という親の「支援」から「自立生活」という場の支援に引き継ぐ期間にこのプログラムが位置している
131p
と岩橋さんは書く。地域の支援と書かずに「場の支援」と書くあたりが岩橋さんらしいところかも。

障がい者の自立を考えるとき、生活上不可欠なことが「できるようになる」ことを当事者に求めることが多い。
しかし、岩橋さんたちは、この先関わる人と、その関係性の中で本人を知ることからはじめる。そのために親の影響下から離れ、生活場面においてありのままの本人と相対する機会を持つことを第一としているという。
132p

本人の努力と環境の問題、そんなに単純ではないと最近思っている。本人の努力も必要だし、環境も変えなければならない。そのバランスはケースバイケースで一筋縄ではいかない。


8節 おわりに
20年前「子どもたち同士の関係づくり」をテーマにし取り組みを始めたたこの木が、子どもたちと向き合う中、「子ども」が「大人」になることで生まれる課題を担い続け、その延長として「自立生活」という課題、「支援」という課題に取り組むことになっただけ・・。141-142
決して親亡き後ではなく、というのが岩橋さんの主張だ。

意思決定に困難さを抱える知的当事者の意思は、常に親や支援者の手の上におかれているから、親の意向、支援者の意向でどうにでもされてしまう・・
 だからこそ、知的当事者の課題なのではなく、支援の側の課題として、地域で暮らすことを前提に支援を考え支援を生み出していかなければならない・・
144p


多摩市の知的障害者の自立生活(GHでの自立生活も含む)のとりくみは全国的には非常にまれなことであり、すごいと思うが、逆に言えば「10名以上の重度知的障害者が自立生活(GHでの自立生活も含む)」というだけで、全国的にはまれなことになってしまう日本の状況があるということでもある。

ぼくの住んでいる大田区にはGHはそれなりにあり、GHでの自立生活は根付いてはいると思うが、多くの人は「軽度」だと思う。そして、軽度の人でも親が亡くなるまで親と暮らす人は多いのではないだろうか。そういう人の多くはその後、施設で暮らすことになったりする。

ただ、この事態は親の問題ではなく、そうしかできないような社会があるという問題でもある。
また、彼や彼女が親密な空間を必要としているけれども、そのような場はなかなかないという話でもある。
そのあたりを含めて、どこから何ができるかという視点で考えることができたらいいと思う。



以前、メモを書いた
http://tu-ta.at.webry.info/201106/article_14.html
も たこの木のことを題材にした文章だったと思う。
いま、手元にないけど。

たこの木のブログは
http://blogs.dion.ne.jp/takonoki/

あと、岡部さんのところの学部生だった西山結香さんの
知的障害当事者の生活の支援と地域社会
―えびすぱれっとホームとたこの木クラブの生活を比較して―
http://www.f.waseda.jp/k_okabe/semi-theses/11yuika_nishiyama.pdf
という卒業論文もある。

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