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zoom RSS ナショナルミニマムと社会保障について、生存権保障の視点から論述

<<   作成日時 : 2017/05/09 02:42   >>

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昔書いたリポート

科目名 現代社会と福祉A
課題 a)ナショナルミニマムと社会保障について、生存権保障の視点から論述しなさい


 ナショナルミニマムとは「国家が国民に補償する最低限の生活水準のこと」であり、日本においては憲法第25条1項で国民に保障されている「健康で文化的な最低限度の生活」の水準である。この憲法25条は日本に住む人の生存権の保障を規定したものである。

 生存権を国家がどのような水準で支えるかを示したものがナショナルミニマムであり、それは国家責任による社会保障政策によって具現化される。そして、憲法25条2項は「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」と規定しており、ここで使われる「社会保障」は前後の関係から「社会保険および公的扶助による国民個人に対する経済的保障」を指すものと解されている。(1)

 憲法25条2項では社会保障とは別に社会福祉と公衆衛生が規定されているため、上記の内容とされるが、1950年の社会保障審議会の「社会保障制度に関する勧告」によれば、わが国の社会保障制度の枠組みは上記の二つに加えて、憲法25条2項で社会保障と併記された「公衆衛生及び医療」と「社会福祉」を含む4分野をもって狭義の社会保障としている。また、これらに恩給、戦争犠牲者援護を加えて、広義の社会保障とのこと。さらに社会保障関連政策として、住宅対策と失業給付が規定されている。その60年前の社会保障制度の枠組みは、「今日でも維持されているとされる一方で、今日の時点では、その社会保障の分野と方法を区別することが肝要である」(2)との指摘もある。

 これは教科書に記載してある文章だが、何故そうなのかが理解できず、質問して答えをもらった。それによると、ニーズの多様化が分野の多様化を呼び、貨幣的ニーズから非貨幣的ニーズが増加していくという変化のなかで社会保障の分野も方法も多様化しているので、どの分野にどのような方法で社会保障を行っていくのかということを明確に区別することが肝要になってきているのではないか、とのことだった。蛇足だが、このように解説してもらってももうひとつわかりにくい記述だったが、これは教科書に記載するのに適した文章といえるだろうかと感じた。

 ともあれ、ナショナルミニマムはその国家が有している価値観や物質的な豊かさに規定されて変化していくということだ。憲法25条の生存権保障の規定に「文化的」という言葉が使われていることの意味がそこにあるのではないか。生存権というのは単に生命の維持だけが保障されるのではなく、その社会の文化に応じた、文化的な生存が維持できることを保障した規定となっている。これは言い方を変えると、その人が尊厳を持って生命を維持する権利が保障されているということだと言えるだろう。貧富の差が拡大し、貧困問題が注目されている21世紀以降の社会の中で、そのことの意味は、より重要になってきていると考えられる。



(1)はてなキーワード - はてなダイアリー「社会保障」から http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%CA%DD%BE%E3
2015年9月18日収録
(2)厚生統計協会編『国民の福祉の動向』厚生の指標臨時増刊、第55巻第12号、2008

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